ゼレンシキー大統領、東部の露占領軍攻撃につき「平和プロセス破綻の試みだ」

東部情勢

ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、18日朝のウクライナ東部におけるロシア占領軍の攻撃につき、ドンバス和平プロセスを破綻させる試みだと指摘した。

大統領がフェイスブック・アカウントに書き込んだ

大統領は、「その攻撃は、決して癒えきることのないデバリツェヴェ戦の傷に触れることを目的とする冷笑的挑発というだけでない。それは、小さな歩みで進み始めたドンバスの和平プロセスを破綻させる試みである」と発言した。

大統領は、今朝、デバリツェヴェの悲劇から5年が経過した日(編集注:2015年2月、ウクライナ軍がコントロールしていた交通の要衝であるデバリツェヴェ市に対して、ロシア占領軍が合意した停戦の発効後も数日間にわたり攻撃を継続し、同市を奪取している。ウクライナ側に死傷者が多く出たため、しばしば「デバリツェヴェの悲劇」と呼ばれる)に、戦闘員と占領者が統一部隊作戦圏にて「冷笑的挑発」を行い、ノヴォトシキウシケ、オリホヴェ、クリムシケ、ヴィーリニー集落周辺の統一部隊の配置地点へ攻撃を行なったと喚起した。

大統領は、ミンスク諸合意により禁止されている兵器により攻撃が行なわれたことを強調した。

また大統領は、ウクライナの軍人は侵略者に対して尊厳ある抵抗を加えたが、死傷者が出ていると述べた。また、戦闘は現時点で終了していると伝えた。

大統領は更に、「今日、国家安全保障国防会議を開催する。私たちは、今後の行動についての決定を議論し採択する。私たちの戦争終結への方針、国際合意へのコミットメントは変わらない。そして、ウクライナに対する武力侵略の発露に対して、私たちが断固として反撃を行なうということも不変である」と強調した。

これに先立ち、統一部隊作戦本部は、18日朝から、ルハンシク州ノヴォトシキウシケ、オリホヴェ、クリムシケ、ヴィーリニー集落周辺にてロシア連邦占領軍からウクライナ統一部隊側への進攻が行なわれ、ウクライナ軍人1名が死亡、4名が負傷したと発表していた。