ウクライナは被占領地を抱えていてもNATO加盟可能=カーペンター元米国防長官補佐官

北大西洋条約機構(NATO)の全加盟国が決定さえ下せば、被占領下にあるクリミアとドンバスというウクライナの領土問題は、ウクライナのNATO加盟の障害にはならない。

マイケル・カーペンター元アメリカ国防長官補佐官がウクルインフォルムへのインタビュー時に発言した。

カーペンター氏は、「それ(編集:領土紛争)が障害となりうるのは、加盟国の一部がそれを障害だとみなした時であり、そのためそれは政治的問題であるのです。実質的な観点では、領土紛争を抱えたままNATOに加盟することに法的な障害は一切ありません」と指摘した。

カーペンター氏は、西ドイツ(ドイツ連邦共和国)は東ドイツ(ドイツ民主共和国)との領土紛争を抱えていたが、NATOに加盟したことを指摘し、このように前例は既に確立していると説明した。

カーペンター氏は、現時点でNATO加盟国の間にウクライナの同機構加盟に関する完全な政治的支持は存在しないと述べる。他方で、同氏は、ウクライナ国民はNATO加盟の希求をやめるべきではないと指摘した。

同氏は、「私の考えでは、それ(編集:NATO加盟)は、将来の現実的な展望だと思います。今のところ、どのくらい先かは不確かですが。ウクライナは、その時までに、NATOとの適合性、改革された軍、改革された司令機構といった、準備を達成させるべきです」と強調した。