ウクライナ国防省:宇軍艦艇のケルチ海峡通過時の困難を発表

ウクライナ海軍司令部は、同海軍の艦艇のケルチ海峡通過について詳細な発表を行った。

23日、国防省が公式ウェブサイトにウクライナ海軍の発表を掲載した。

発表には、「9月23日、捜索救助船『ドンバス』とタグボード『コーレツィ』がケルチ海峡を通過した。その際、ウクライナ海軍は、侵略国の許可を要請しなかった」とある。

また、ケルチ海峡への到着と同海峡通過の際には困難な状況があったことが発表された。

特に、黒海では、ウクライナ海軍の艦艇はロシア黒海艦隊の諜報船「アゾフ海沿岸」とロシア国境警備庁の船舶「アメチスト」と「ドン」が接近してきたとのこと。発表文には、「ケルチ海峡では、ロシア連邦保安庁(FSB)とロシア黒海艦隊の船・ボート10隻以上が接近してきた。侵略国の航空機も我々の船の上空を、低空まで下降しつつ、繰り返し旋回した」とある。

さらに、ロシア軍が9月20日には、ロシア諜報船「アゾフ海沿岸」により、ウクライナの船舶に異常接近したことも報告された。

また、翌21日、ロシア戦闘機Su-27が、被占領下のクリミアから、黒海海域上空を予定されていた課題遂行のために飛行していたウクライナ海軍の軍事輸送機An-26に対して、危険な距離まで接近したことも報告されている。

同時に、発表では、現時点で「ドンバス」と「コーレツィ」は、課題を遂行し続けられているとのことであり、「ケルチ海峡通過以降、この2隻の船の警備は、小型武装ボート『ルブニ』と『クレメンチューク』が実行している。航空機を含む、ウクライナ軍の適切な勢力は、あり得る脅威に対応するための準備ができている」と指摘された。

これまでの報道では、9月23日、ウクライナ海軍の艦艇2隻がケルチ海峡を通過し、アゾフ海海域に入域した。これら艦艇は、ベルジャンシク市の基地に配備される。

写真:mil.gov.ua