ロシア軍、ウクライナ各地を再び大規模空撃 死者ドニプロで3名、ハルキウ州で1名
ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、7日夜から8日朝にかけて、同国各地を無人機とミサイルで再び大規模に攻撃した。各地で被害が出ている。
南部ドニプロでは、ハイヴァネンコ・ドニプロペトロウシク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルで、集合住宅への着弾により死者が2名、負傷者が12名出ていると報告した。
ハイヴァネンコ氏は、「すでにドニプロへの攻撃により死者は2名だ。救助隊が瓦礫の下から、もう1人の女性の遺体を引き上げた」と伝えた。
ドニプロの集合住宅への着弾被害 写真:ミコラ・ムヤクシコウ/ウクルインフォルム
またドニプロの集合住宅への着弾により、現時点で12名の負傷者が出ており、その内7名が病院へ搬送されたという。
さらにその後、フィラトウ・ドニプロ市長が、テレグラム・チャンネルにて、3人目の死者が発見されたと報告した。
首都キーウでは、国家非常事態庁がフェイスブック・アカウントにて、市内ペチェルシキー地区で火災が発生したことを報告した。
同庁によれば、8日朝、ロシア軍が再びキーウを無人機で攻撃。ペチェルシキー地区にて救助隊が2件の通報を受けて現場に駆けつたという。1つの地点では、小型トラックが4台炎上し、近隣の建物2軒と乗用車が損傷、もう1つの地点では、無人機の破片の炎上は救助隊到着前に鎮火していたとのこと。
Сьогодні вранці росія знову атакував Київ дронами У Печерському районі рятувальники виїжджали на два виклики: 🗣на одній...
Опубліковано ДСНС України Пʼятниця, 7 листопада 2025 р.
中部キーウ州では、国家非常事態庁がテレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の無人機とミサイルの攻撃の被害が州内4地区で確認されていると報告した。
攻撃を受けたのは、ヴィシュホロド地区、オブヒウ地区、ブチャ地区、ボリスピリ地区。
ヴィシュホロド地区では、無人機の破片の落下にて、4名が負傷。
オブヒウ地区とブチャ地区では、消防隊員がミサイル攻撃によって生じたインフラ施設の火災の鎮火に当たったという。
また、電力企業「DTEK」は、フェイスブック・アカウントにて、キーウ市とキーウ州では、緊急停電が導入されていると報告している。
中部ポルタヴァ州では、州検察がテレグラム・チャンネルにて、今回の大規模攻撃で3つの重要インフラ施設が損傷したと報告した。
報告には、「ポルタヴァ州では、ミサイル・無人機攻撃により、男性1名が負傷し、3つの重要インフラ企業の資産が損傷した」と書かれている。
州内のクレメンチューク地区では、着弾と破片の落下によりエネルギー施設が損傷。ルブニ地区では、行政庁舎、鉄道車庫、点検中の鉄道車両が損傷。ポルタヴァ地区では、石油企業の資産が損傷し、43歳の職員が破片で怪我を負ったという。
検察はまた、ポルタヴァ州への攻撃は、自爆型無人機と巡航ミサイル(型確認中)で行われたと伝えた。
南部ミコライウ州では、キム州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、州都ミコライウの産業インフラが無人機で攻撃されたと報告した。
キム氏は、「未明、敵は町を『シャヘド』型の無人機で攻撃した。攻撃を受けたの産業インフラだ」と書き込んだ。暫定情報では死傷者は出ていないとのこと。
中部キロヴォフラード州では、ライコヴィチ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、8日朝ロシア軍が同州の重要インフラを攻撃し、火災が発生したと報告した。
ライコヴィチ氏は、「再び敵の大規模攻撃だ。目標は重要インフラ。オレクサンドリウカ地区も含まれた」と書き込んだ。この攻撃による死者は出ていないとのこと。
スヴィリデンコ・ウクライナ首相は、テレグラム・チャンネルにて、8日のロシアの大規模攻撃ではポルタヴァ州、ハルキウ州、キーウ州にて複数の大型エネルギー施設が損傷したと報告した。
スヴィリデンコ氏は、「ロシア人の大規模テロ攻撃がウクライナ全土に対して行われた」とし、各地の被害を総括した。
また同氏は、ロシア軍は再びエネルギー・インフラを意図的に狙ったとし、ポルタヴァ州、ハルキウ州、キーウ州の大型エネルギー施設が損傷、ハルキウ州では1名が死亡したと伝えた。
※更新(11月8日12:44):フィラトウ・ドニプロ市長による死者数増加の発表を追加。