ウクライナの兵力維持には動員が必要=ブダーノウ情報総局局長
ウクライナ国防省傘下情報総局のブダーノウ局長は17日、ウクライナの防衛戦力の兵力を仮に110万人とした場合、その規模の兵力を契約兵で確保することはできず、動員は回避できないとの見方を示した。
同日開催されたパネルディスカッション「2024年 挑戦と展望」の際にブダーノウ局長が発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ブダーノウ氏は、「理解してもらうために言おう。ウクライナ防衛戦力全体では現在…、国家機密に抵触しないように少し条件付きの数字を言うが、110万人としよう。そのような数を求人で埋め合わせることはできない。(編集注:その数を埋められるのは)動員だけだ。動員を止められるという考えをこそ止めるべきである。それは不可能だ。110万はどのような求人でも埋め合わせられない。数が大きく、それは弾薬と同様の問題である」と発言した。
また同氏は、その数は常に維持しなければならないと発言した。加えて同氏は、その点に関する問題の一つは国民の動機だと指摘し、「次のような問題がある。(編集注:志願を)望んだ者は、全員もう来ているのだ。誰を徴兵するのか? 残念ながら、そこに優れた答えはない。人々のための動機を見つけられなければ、強制的であろうとなかろうと、あるいは何らかの法規範に従った行為であろうと、どれだけの人を徴兵したところで、彼らのエネルギー効率はほぼゼロとなってしまう。それが最近起こっていることであり、それもまた率直に認めねばならない」と発言した。
さらに同氏は、人々が防衛戦力に加わりたがっていないことには一定の理由があると指摘した。その際同氏は、「防衛戦力内は良い給金が支払われている。つまり、物質・金銭面報酬という動機要因は、間違いなくもうトップではないのだ。どうしてか? 私は答えを知らないし、その答えはないと確信している。それは包括的な問題なのだ」との見方を示し、その問題は金銭では解決しないだろうと補足した。
その上で同氏は、「それには、正しい社会対話と正しい説明が必要だ。しかし、ただ話すだけではもう解決できない」と発言した。
写真:LB