「クリミアはウクライナ」 ヌーランド米国務次官、ウクライナによるクリミア軍事基地攻撃は合法と指摘

米国のヌーランド国務次官は16日、同国は引き続きクリミアをウクライナ領とみなしており、ウクライナ政権によるクリミアにあるロシア占領政権の軍事施設を攻撃する決定に反対はしないと発言した。

ヌーランド国務次官がカーネギー財団主催のオンラインディスカッションの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ヌーランド氏は、「私は、ウクライナ人がどこで戦うか、短期、中期、長期の展望でクリミアに関してどのような決定を採択するかにつき、前もって評価することはしない。しかし、私たちは、クリミアはウクライナだと認めている」と発言した。

同氏はまた、ロシア占領政権は2014年にクリミアを制圧したあとすぐに大規模な人権侵害、クリミア・タタール人など占領に同意しない住民への迫害を始めたことを喚起した。さらに、ロシアはクリミアを巨大な軍事基地に変貌させ、それを現在のその他のウクライナ領への大規模侵攻のために利用したと指摘した。

その上で同氏は、クリミアにあるロシアの軍事施設はウクライナ軍にとっての合法的な攻撃対象だとみなすべきだとの見方を伝えた。

加えて同氏は、クリミアが最低限でも非武装化されない限り、ウクライナの安全は達成されないと指摘した。

さらに同氏は、米国政権はウクライナに対して、現在戦場で必要な武器だけではなく、将来戦争が終結した後にロシアを抑止するための武器の提供の可能性も検討していると伝えた。同氏は、ウクライナにはそのために強靭な防空体制が必要だと指摘した。

さらに同氏は、ウクライナには「ロシアが再び侵攻することができないことを確信できる、強固な国境防衛やより良いレーダーや早期警戒システムが必要だ」と発言した。