プーチン露大統領は露軍に3月末までにドネツィク・ルハンシク両州全域を制圧するよう命じた=宇情報機関

ウクライナ国防省傘下情報総局所属のチェルニャク氏は、プーチン露大統領は3月中にウクライナ東部のドネツィク・ルハンシク両州を制圧する命令を出したと発言した。同時に、ベラルーシ側から進軍を開始するだけの十分な戦力はないという。

2日、情報総局がチェルニャク氏の発言を伝えた

チェルニャク氏は、ロシアが大規模進軍とウクライナ東部制圧の新たな試みを準備している傾向はあると指摘し、「私たちは、ロシア占領軍が東部へと追加の強襲部隊、部隊、装備、軍事機材の配置換えをしているのを観察している。ウクライナの軍インテリジェンスの情報では、プーチンは、3月までにドネツク・ルハンシク両州を制圧するよう命令を出している」と発言した。

同時に同氏は、ロシアはベラルーシ領を動員兵の訓練のために用いているが、同方面から今後数週間で大規模攻勢をウクライナに仕掛けるための戦力と機材は十分にないと指摘した。

同氏は、「(編集注:ベラルーシ領に)今日の時点で、攻撃部隊は編成されていない。ベラルーシがロシア側からウクライナへの全面的侵攻に参加する脅威もない。しかし、それはもちろん、私たちが考慮せねばならないリスクではある」と発言した。

また1日、ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)のダニーロウ書記は、テレビ番組出演時に、ロシアは2月24日などの記念日を意識していると発言した。

ダニーロウ氏は、「ロシア連邦は変な国だ。彼らにとっては、何らかの日付が決定的な意味を持つ。直近では、2月24日、同国がウクライナに対する積極的戦争を始めた時だ。この1周年に、彼らは何かしらを国民に対して報告しなければならない。なぜなら、彼らを軍に加えなければならないからだ。そのため、彼らは2月24日までに何らかの勝利を祝わねばならない」と発言した。

同氏はまた、ロシアは、これまでも12月22日のソ連成立100周年や、10月7日のプーチン露大統領の誕生日に何かを実現しようとしていたとしつつ、「彼らは常に何らかの日付があるのだが、その日付は過ぎ去っていき、他方で、彼らが求めていたような解決は、ないのだ」と指摘した。