「人々の頭の中で『クリミア奪還』が始まったことが重要」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、「クリミア奪還」を人々が願い始めたと発言した。

ゼレンシキー大統領がフランスのTF1局とLCI局へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「作戦自体はまだ始まっていない。それが始まった時には、あなた方はそのことにつき聞くことになるだろう。私は、クリミア奪還が人々の頭の中で始まったと思っている。それは、単に『クリミアはウクライナだ』という言葉だけではなく、そのことに関する国民の強さ、結束の観点で、非常に重要だ。誰も簡単には明け渡さないのであり、進む準備をしておかなければならない。奪還は常に社会、願望、(心の)準備から始まるのである。だから、私は、始まりは(すでに)あると思っている」と発言した。

記者からの、西側諸国のウクライナによるクリミア奪還の意向に対する「二重の姿勢」、とりわけ、プーチン露大統領を「苛立たせない方が良い」といったような見方の存在に関する指摘に対して、ゼレンシキー氏は、プーチン氏がある時核兵器を使う決定を下すかどうかは、ウクライナ大統領やウクライナ社会がクリミアを取り戻したいと思っているかどうかとは無関係だと発言した。

同氏は、「プーチンは、核兵器を使いたくなれば、使うのだ。彼が、マクロンやメルケルや皆に、ウクライナへの全面侵攻は行わない、と約束していたのと同様だ。何か約束しておいて、行動する時は自分たちの決定に従って行動するような人々ののことは信じてはいけない。彼は、自分に有益になるように行動する。ロシア連邦にとってではない。(中略)そのため、どのような武器の使用も、ウクライナと欧州と米国と全世界の団結の強固さにのみかかっているのだ。彼がその強さを目にしたら、彼は何も使うことはできない」との見方を示した。

同氏はさらに、ウクライナへの支援が弱まった場合には、ロシアはどのような武器でも使い得るだろうと指摘した。

写真:大統領府