ウクライナ軍報道官、ロシア軍は南部で市街戦に誘い込みたがっていると指摘

ウクライナ軍南部司令部「ピウデン(南)」のフメニューク報道官は5日、ロシア軍はウクライナ南部ヘルソン州から退却しているかのように見せているが、同時にウクライナ軍を罠にはめようとしている可能性もあると指摘した。

フメニューク報道官がテレビ番組出演時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

記者から、反攻時にウクライナ軍が罠に引っかかる可能性を質問されると、フメニューク氏は、「そのような状況(となる可能性)は排除されない。なぜなら、彼らは非常にもったいぶりながら、退却していると思わせようとしているからだ。さらには、私たちは、彼らが(現地に)残っているという客観的データも目にしている。かなり強固に塹壕を掘っている部隊がいるし、一定の数の機材が残っているし、攻撃地点が用意されているし、特に(ドニプロ川)左岸に攻撃地点がある。それらは右岸の火砲支援のために使われる」と発言した。

同氏はまた、ロシア軍は、ウクライナ軍をある自治体に誘い込むべく、そこに彼らはもういないと思わせるような効果を作り出そうとしていると指摘し、「そして自治体とは、いつでも複雑な市街戦である。そのため、私たちは、彼らが私たちに強制しようとしている情勢展開を知り、見て、予想しており、自分たちの戦略的計画を立てている」と強調した。

さらに同氏は、ヘルソン州の状況は「占領者自身にとってすらわけのわからないシナリオに従って展開している」とし、「なぜなら、彼らは多層的な情勢展開という印象を作ろうとしており、塹壕を掘ったり、避難したりしているのだ」と発言した。