クリミア橋損傷によりロシア軍の兵站面での問題増加=英国防省

英国防省は17日、クリミア橋の損傷により、ウクライナ南部のロシア軍に兵站面の問題が深刻化したと指摘した。

英国防省が、ツイッター・アカウントにて、防衛インテリジェンスの報告を行った

発表には、「ウクライナ南部でロシア軍が直面している兵站面の問題は、2022年10月8日のケルチ橋(編集注:クリミア橋)へのダメージを受けてより深刻化しているようである。(橋損傷部分の)修理努力は継続しており、一定の通行は可能である。しかしながら、渡航地点付近には、待機中の貨物トラックが大行列を作ったままである」と書かれている。

また、ウクライナ南部で作戦を遂行するロシア軍は、クリミア橋の通行能力の減少を補おうとして、マリウポリを通じた供給フローを増加しいてるようだと指摘されている。

加えて同省は、ヘルソンのロシアのプレゼンスが緊張しており、クリミアを経由する供給ルートが悪化したことから、ロシアの占領の安定のためにはザポリッジャ州を通じた経路の重要性が増していると指摘した。またその際、同州メリトポリが供給の補給路上の分岐点となっている上、ロシアの主要な航空プレゼンスも同市にあると説明されている。

これに先立ち、10月8日朝、ロシア領と被占領下ウクライナ領を結ぶ違法建築物の通称「クリミア橋」で爆発と火災が発生し、車道部分が一部陥落した他、鉄道部分でも貨物車の火災が起きていた。