スヴャトスラウ・ユラシュ最高会議人民奉仕者党議員
私たちは、今、選挙革命の中心にある。
04.09.2019 12:46

ウクライナ政界の新世代とはどのような人達であろうか。ウクライナ史上最大の会派を得た与党、あるいは大統領政党は、非常に多様な議員を擁しており、彼らと知り合うことは、ウクライナの新たな政治的現実を把握することであろう。私たちは、「人民奉仕者党」会派の中でも、ユーロマイダンに参加したことのある人々からインタビューを始めた。スヴャトスラウ・ユラシュ議員は、ユーロマイダンで記者会見場を運営していた人物だ。ユラシュ議員は、23歳、第9最高会議で最年少の議員(リヴィウ出身)である。

新世代の最高会議議員は、自らをどのように見ているのだろうか。その政治勢力でどのような未来を築くつもりなのか。マイダンに参加し、人民奉仕者党から当選した若者は、何を語るのであろうか。彼らは、正しい道を進んでいるという信念を抱いているのだろうか。それとも細かいことは気にしていないのだろうか。

私たちは、独立記念日の翌日に出会った。

ユラシュさん、多くの人が現在不安に思っている質問から始めます。あなたは、新世代の政治家ですが、どのような平和の実現を想定していますか。あなたの政党は、ドンバス復興に関し複数のイニシアティブを提示していますが、ウクライナ領から占領軍の撤退なくして平和が可能なのでしょうか。

この国には、「戦争党」もあれば、「平和党」もあり、「降服党」もあります。ウクライナにある平和への希求は、ロシア軍の撤退と直接結びついています。それは議論の余地のない、事実です!私たちは、自国領に占領軍を必要としていません。それから、ミンスク・フォーマットに関する議論、同フォーマットの変更も議論すべきです。現在、英国と米国をこのフォーマットに加える話をしています。私たちの試みや動きを批判することは可能でしょう。しかし、ポロシェンコ(前大統領)はプーチン(露大統領)が電話をかけた時に、電話に出さえしなかったのです。

あなた方は、議会の同僚と、どのように協力するつもりですか。色々な議員がいます。ウクライナ中心主義的な思想を持つ家族に生まれたあなたが、例えば、ソ連を懐かしむようなブロガー等とどのように連携を取るのですか。

本件に関するスキャンダルが過去にあったおかげで、私は、会派内の複数の同僚とよりよく知り合うことができました。私は、彼らも国境、クリミア、欧州路線といった基本的なこと全てに関してまともなのだと確信することができました。詳細、個人的なこと、歴史に対する見方、歴史上の人物に関して話せば、見解の相違はもちろんあります。ウクライナは多様であり、人々の世界観の隅々まで全て一致させることなど、不可能かつ不必要なのです。

信じて欲しいのですが、主要なことについて共通の見方あるなら、自信をもって仕事をすることはできるものです。そして、政党と大統領のプログラムがあり、その命題が繰り返し伝えられる中で、私たちは皆、この政党に加わる前に、これらの命題の下で働くことにして合流したのです。あるいは、例えば、欧州・大西洋統合ベクトルを見てましょうか。これに関しては、統合の速度、文脈、行動について細かいことを議論することはできますが、しかし、基本的にその方向に進むということは、事実であり、あなたが指摘するような人々と話していても、彼らが自らの政党の方針に反対しているといったことはありません。

あなたは、その、私たちが「親露」だと思っている人達に関しても、西側ベクトルやマイダンを受け入れるとの確信がありますか。

彼らは親露ではないです。あなたは、会期が始まればすぐにそのことがわかるでしょう。議員というものは、その投票行動と議員としての考えで判断されるのです。スタート地点で、偏見やらステレオタイプやらは形成すべきではない。

私は、長年共に過ごしてきた親しい人達から私の政治的選択について多くの批判を受けています。もう少し時間をください。そうすれば、あなた方は、どれほど私たちが自覚的であるか、どれほど私たちが独特なチャンスを有しているか、そして、国を良くするために、私たちは共に働くことを求められており、それがどれだけ独特な状況なのかわかるでしょう。

私の旧友が私との対話を再開するのには、あまり時間がかかりませんでした。真心があり、優しくて、オープンな対話です。私はそれを嬉しく思っています。私たちは皆、人生の中で過ちを犯しますし、私たちは謝り、再び前進する権利を持っているのです。

(最高会議の活動は)議会改革、憲法改正から始まると聞いています。その中のいくらかは必要なものですし、いくらかは長年議論されてきたものです。しかし、単独与党の議員が全員、何に投票するかを理解しているのですか。不可侵権の完全な剥奪は、ポピュリズムではないのですか。あるいは、二院制導入の話は、更に細かく作業する必要があるのではないでしょうか。

ウクライナの議会の歴史において、全ての政党が、不可侵権の剥奪を約束してきました。その剥奪は、私たちの議会におけるノルマのようなものでした。どの政党も約束はするが、その後どの政党も履行しない、というものです。私たちは、ようやく、これを実現する機会を得たのです。社会は、待たされ過ぎましたし、政界は、社会の期待を温め過ぎました。私たちは、これを実現します(編集注:9月3日、最高会議は、最高会議議員不可侵権剥奪の憲法改正法案を本採択した)。

考えてみてください。私たちは、初めて自分たちから不可侵権を剥奪しようとしている議員になれるのです!私は、規範委員会に所属していませんが、同委員会で議論が行われています。最高会議のモニターで賄賂を受け取る議員の姿が移し出され、その1年後にその議員が国を相手に「賄賂に関する挑発行為」で補償を求めて訴訟するような国に、私たちは暮らすことはできないのです(編集注:モシーチューク前最高会議急進党議員を巡る出来事を指す)!そのようなことは受け入れてはなりません!

二院制やその他の提案に関しては、私たちは議論をしていくでしょう。しかし、私の知る限り、そのような提案は今のところありません。

すると、二院制の機能や、議員の削減に関する法案は準備ができていないのですか。

コメントしづらいですね。なぜなら、二院制の話は、何かのテレビ・ショーで出てきたもので、それから社会で議論されるようになったものなので。私たちの側から公式な発言は、ありません。なぜなら、ウクライナには、現存する議会の問題があるのであり、それをこそ改革しなければらないのです。

私たちは今、二つの炎の間にいることを理解しています。一つは、法案「スパム」を減らすべきだということ。そのために4年間作業し、10年以上議論されてきました。しかし、今になって、立法主体の権利が侵害されるといったフレーズが議員から聞かれています。

権利は侵害されません。何時間もかけて修正した法案が、16票しか賛成票を得られないというような状況は一体何なのでしょう。それが有権者への冒涜でなければ何だというのでしょうか。なお、私は、法案登録、討論、社会の声の反映、改革の道の議論というのは、何もしないより良いことだと思っています。

例えば、議員数の削減はしなければなりません。しかし、それ以外に、ウクライナにどれだけの人が暮らしているのか把握しなければなりません。ウクライナは、もう長らく国勢調査をしていません。まずは、国勢調査でしょう。人口を把握したら、どの程度の代議員数が適当なのかわかるでしょう。国勢調査実施というのは、良い案だと思いませんか?

あなたは、党の幹部と直接のコンタクトを取っていますか。ラズムコウ人民奉仕者党党首は、一人一人の議員と連絡を取っているのですか。

彼(ラズムコウ党首)は、誰との対話にもオープンです。人によっては電話をしますし、私はメッセージを書きます。

最高会議には、多くの人が500ドルの給与の議員となりました。政治的汚職を避けられるとの確信がありますか。

私は、一人一人の同僚の代わりに返事をすることはできません。しかし、私が内部で感じていることは、私たちが皆、全てを変化、変貌させることに対する国全体の莫大なニーズを実感している、ということです。私たちは、選挙革命の中心にいることを理解しています。私たちは、個々に向けられた要求に加えて、この国全体の要求を実現するという課題を抱えているのです。それが、大統領が私たちと大統領府とトルスカヴェツ(合宿先)で面会した際等に、繰り返してきたことです。私たちは皆、大統領から最年少の議員に至るまで、このことを理解しています。そして、皆が一緒に作業しているのです。

私が委員会の人員配分を見たとき、その偏りに驚きました。あなた方が、割合に反して、一番良い席に座る権利はあるのでしょうが、しかし…。

私たちが得たのは、記者のカメラが向けられる、最大限開かれた場所です。わかりますか。私たちは、私たちの仕事が最もよく見える場所を選んだのであり、それはウクライナ全体の目が向けられる場所です。委員会に関して言えば、多くの人々が、私たちは巨大な責任を背負ったと強調していますし、それは委員会を見れば、事実でしょう。

「欧州連帯党」は、自分たちが主要な野党であり、国際関係問題を得意とすると宣言しています。あなた方は、彼らを国際代表団から排除しませんか。

私たちにとっての野党とは、「汚職」、「貧困」、そして行動と発言が異なる「国際的偽善」です。それらが、私たちの敵であり、「中心的野党」です。私たちは、他の勢力と協力できることを期待しています。

誰かが協力したがらないとしたら、それは悲しいことですが、幸せなことに、国民は連立与党の形成を避ける決定をしました。連立は通常時間と労力を多く奪います。私たちは法の枠内で働いていきます。法律の規定があるのです。私が聞いたところでは、法律により、私たちは議会内他勢力に一定のものを与える義務があるとのことです。私たちは、法律を履行していきます。国際代表団ですが、手続きがまだ終わっていないので、ここでコメントするのは難しいです。終わったら話しましょう。

どの政治勢力をあなた達のもっとも主要な対立者だとみなしていますか。

言うまでもなく、選挙のときにウクライナ国民を説得するのではなく、指示に従ってモスクワに行くような勢力です。選挙の際、ある者はウクライナを回り、ある者は演説をし、しかし、ある者はモスクワに行って、意見交換をし、握手をし、彼らが何者かを示していたのです。彼らこそがロシアの傀儡です。

あなた方自身のことについて話しましょうか。あなたは、政界における新人で、「宗教大臣」の息子です。あなたのお父さんは、ポロシェンコ勢力とともに、ウクライナ正教会独立を巡って闘いました(編集注:父親は、リヴィウ国立大学政治・宗教研究者のアンドリー・ユラシュ)。あなたは、コンスタンティノープルで結婚式を挙げましたね。あなたのしている指輪はどうして黒いのですか。

私と妻には二つの結婚指輪があります。私のは削られた石畳の石で、妻のは石炭で出来ています。その理由は、私がリヴィウ出身で、彼女がドネツィク出身だからです。

作家さんが作ったものですか。誰の案ですか。

私と妻が思いついたものです。高くないですし、シンボリックな指輪です。

コンスタンティノープルで結婚するのは誰かに説得されたのですか。

私と妻が決めました。私たちは、結婚届は2018年1月に提出しています。そして、(コンスタンティノープルで)教会上の結婚をしたわけです。私は、教会を自らの同盟者と見ています。教会が私たちの価値を実現するのだと私は思っているので。

政界の新人、という話ですが、私は、ユーロマイダンのときに、市民としての自分、社会人としての自分という、全ての自分の「形」を統合することができました。その時、自らの年齢のことなど考えませんでした。私は、「2000年代の若者」の間にドネツィクからニューヨークまでの若者に何かしらの共通点があるとは思いません。私たちの周りにある現実を通じて、私たちが文化層を形成しているのだとは思います。ただ、「若者」の一般化やカテゴリー化ができるというのは、幻想でしょう。

大統領チームにはどのように加わったのですか。

ポロシェンコ(前大統領)を嫌いになる理由はたくさんありました。しかし、最終的に、ポロシェンコ氏を再選させたくないと思ったのは、彼が首相を談合で代えたときでした(編集注:ヤツェニューク元首相からフロイスマン前首相への交代のこと)。それが最後の「一滴」であり、その後、私は、彼に対して一切の信頼がなくなりました。

(2019年)1月、皆と同様、私は、ゼレンシキー氏が新年に向け大統領選に出馬するという発表を見ました。私は、テレビ番組「人民の奉仕者」を見て大統領を選んだのではありません。私は、ウクライナ全土で評判が高い人物を大統領として選んだのであり、彼の声を聞こうと思ったのです。私は、業界の友人たちに、大統領候補を紹介するよう頼みました。1か月後には、バカーノウ(編集注:ゼレンシキー・チーム幹部、現保安庁長官)と知り合い、その後チームに加わりました。

執務室には、誰の写真を飾りますか。

何か飾らないといけないのですか?ゼレンシキー大統領は就任式のときに、自分の写真は飾らないで良いと言っていました。

あなたの父の執務室には、家族の写真が飾られていました。

私も、多分、家族の伝統を続けるのだと思います。自分の家族の写真を執務室におくでしょう。10月に最初の子どもが生まれたばかりなんです。子どもの写真を置きますね。

ラーナ・サモフヴァロヴァ、キーウ

写真:ヴォロディーミル・タラソウ、ウクルインフォルム

写真:ヴォロディーミル・タラソウ、ウクルインフォルム

インターネット上の全ての掲載物の引用・使用は検索システムに対してオープンである一方、ukrinform.jpへのハイパーリンクは第一段落より上部にすることを義務付けています。加えて、外国マスメディアの報道の翻訳を引用する場合は、ukrinform.jp及びキャリー元マスメディアのウェブサイトにハイパーリンクを貼り付ける場合のみ可能です。オフライン・メディア、モバイル・アプリ、スマートTVでの引用・使用は、ウクルインフォルムからの書面上の許可を受け取った場合のみ認められます。「宣伝」と「PR」の印のついた記事、また、「発表」のページにある記事は、広告権にもとづいて発表されたものであり、その内容に関する責任は、宣伝主体が負っています。

© 2015-2019 Ukrinform. All rights reserved.

Website design Studio Laconica

詳細検索詳細検索を隠す
期間別:
-