ロシアに拘束されるウクルインフォルム記者スシチェンコ氏、親族が面会

ロシアのキーロフ州の収容所にて違法に拘束されるウクルインフォルムのジャーナリスト、ロマン・スシチェンコ氏は、拘束後初めて親族と長い時間の面会の機会を得た。

16日、同記者の娘であるユリヤ・スシチェンコさんが伝えた。

ユリヤ・スシチェンコさんは、「私は、母と、過去2年半で初めて、父ロマン・スシチェンコを抱きしめる機会を得ました。面会は、概して問題なく行われました。父は痩せ、拘束が困難であることは見てわかりました。気分は、おおむね問題ないようで、地元の医師が血圧を測ってくれているとのことです。私たちは、父に、同僚からの応援のあいさつを伝え、手紙を見せました。父は、皆に対しお礼を述べ、よろしくと言っていました」と述べた。

ユリヤさんは、面会は3日間にわたり、収容所における拘禁受刑者との長期面会のための特別な部屋で行われたと説明した。

また、ユリヤさんは、「父は、収容所での拘禁生活の条件は、在モスクワ・ウクライナ大使館とウクライナ最高会議(国会)人権担当全権の要請があった後に改善され、以前より暖かい場所へ移され、白湯が与えられるようになったと述べていました」と伝えた。

他方で、ユリヤさんは、電話ができないという問題が残されていると強調する。電話をかけることを許可するとの約束はあるが、現在まで電話へのアクセスが認められていないとのこと。また書簡でのやり取りが許可されていないと述べた。

これまで報じられたように、ウクルインフォルム通信のフランスの特派員であるロマン・スシチェンコ記者は、2016年9月30日、私的目的でモスクワを滞在していた際に国際ルールに違反する形でロシアの治安機関に拘束された。同年10月7日、スシチェンコ記者にスパイの罪が言い渡された。

昨年6月4日、モスクワ市裁判所は、スシチェンコ記者に12年の厳格収容所への拘禁が言い渡された。9月12日に、ロシア最高裁判所は、モスクワ市裁判所の判決を「合法」と認めている。