スローガン「英雄たちに栄光あれ!」はユニフォームの別の場所に記載 UEFAが譲歩

欧州サッカー連盟(UEFA)とウクライナ・サッカー連盟の協議の結果、スローガン「英雄たちに栄光あれ!」は、当初とは異なる場所に記載されることになった。

11日、アンドリー・パヴェルコ・ウクライナ・サッカー連盟会長がフェイスブック・アカウントにて伝えた

パヴェルコ氏は、「UEFAとのウクライナ代表のユニフォーム新デザインの協議が終わった。協議は非常に困難で、複数回にわたり袋小路に入ったほどだ。(中略)協議の結論は以下のとおりとなる。すでに製作された何百万のウクライナ代表のユニフォームには、『ウクライナに栄光あれ!』『英雄たちに栄光あれ!』のスローガンとクリミア、ドネツィク、ルハンシク、その他数千の他の町の入った不可分の国境によるウクライナの地図の絵が維持される」と書き込んだ。

同時に、同氏は、UEFAがウクライナ・サッカー連盟が同日その2つのスローガンを公式なものと決定したことを留意することに同意したこと、またEURO2020後に本件につき追加分析を行う時間を求めたことを報告した。

そして、EURO2020の開催期間中は、これまでに確定されたユニフォームのデザインに追加で、シャツの内側に、ウクライナ地図の入った代表の大エンブレム、三又の鉾と「ウクライナに栄光あれ!」のスローガンが追加で記載されることになったと伝えた。

加えて同氏は、「『英雄たちに栄光あれ!』のスローガンは地図上、統一ウクライナの国境の輪郭の中心部に位置することになる。私は、それが私たちの選手のための真のお守りとなると信じている。そのようなユニークなユニフォームのデザインは、EURO2020の選手たちだけのものとなる」と説明した。

これに先立ち、10日、UEFAは、ウクライナ・サッカー連盟が今夏開催されるサッカー欧州選手権EURO2020に向けて6日に発表したウクライナ代表新ユニフォームにつき、記載されているスローガン「ウクライナに栄光あれ!」と「英雄たちに栄光あれ!」を同時に使用するのは、元来政治的場面においてのみであり、歴史的・軍事的意味を持つものであるため、「英雄たちに栄光あれ!」のスローガンのみユニフォームから除外しなければならないと要求していた

ウクライナ・サッカー連盟が発表した新ユニフォームには、胸元にクリミアを含むウクライナのシルエットが写り、首元には「ウクライナに栄光あれ!英雄たちに栄光あれ!」とのスローガンが入っていた。ロシアでは、このユニフォームのデザインにつき批判的なメッセージが出されていた。