イタリアにて、200ユーロで「プーチン露大統領へ感謝」動画撮影依頼のメッセージ広まる

イタリア在住のロシア国民がイタリア国民に対して、ワッツアップなどのメッセージアプリを通じて、ロシアからイタリアへ送られた人道支援について、プーチン露大統領にお礼を述べる動画の撮影を200ユーロで提案するメッセージが拡散されている。

イタリアのラ・レプッブリカ紙が報じた

同紙は、「過去数日にわたり、私たちの国で暮らすロシア連邦国民が、自身のイタリアの友人や知り合いに、金銭報酬との交換で、プーチンへの感謝動画を撮影して後悔する提案を送っている」と報じている。

この「提案」は、イタリア国内で過去数日、ワッツアップのメッセージアプリを通じて拡散されているという。送っているのは、イタリアに留学したり、働いたりしているロシア国民。彼らは、「あるロシアのマスメディア」から要請を受けたとしており、そのメディアのCovid-19関連のプロジェクトだと説明しているという。

同紙は、「私たちは、ソーシャルメディアや特殊動画を利用した、外国の汚れたイメージの漂白を目的とした、何千のプロパガンダ形態の一つを目撃したのではないだろうか」と指摘している。

同紙は、拡散されているメッセージの一つを紹介している。

「ロシアの人道支援について何か良いことを言ってくれる15人のイタリア人が必要だ。動画は、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムで公開されなければならない。動画か写真つきテキストの方が良い。しかし、動画は200ユーロだが、テキストだと金額は下がる」。

ラ・レプッブリカ紙の記者たちは、本件につき在ローマ・ロシア連邦大使館に問い合わせ、コメントを求めたところ、「私たちは、イタリア国民に金銭で私たちの国に感謝を述べることを求める、『ロシアについて素敵な感想を言ってくれ、私はあなた方に200ユーロを払おう』といったメッセージの拡散については何も知らない」といった返答を受け取ったという。大使館は、その行為は悪意ある人物による挑発行為だろうと指摘しているという。