欧州人権裁判所で「ウクライナ対ロシア」の公聴会開催

11日、ストラスブールの欧州人権裁判所にて、クリミアにおけるロシア占領政権の人権侵害に関する「ウクライナ対ロシア」案件の公聴会が開かれた。

ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

なお、ロシア側が欧州人権裁判所の本件に関する管轄権を否定していることから、今回の公聴会は暫定公聴会となる。

ウクライナ側は、ロシア連邦が2014年2月27日以降被占領下クリミアを支配していることを説明し、そのため占領開始日以降、占領政権が、人権侵害、民族的ウクライナ人やクリミア・タタール人、宗教関係者、占領政権への反対者に対する弾圧の責任を全て負っていると主張した。

これに対して、ロシア側は、2014年3月18日以降、「併合した」クリミアはロシア国内法の支配下にあるとし、今回の訴訟は「政治的なものだ」と主張した。

欧州裁判所は、今回の公聴会の結果に関する決定を後日発表するが、発表日は公表されていない。

なお、本件は、2014年3月13日にウクライナが欧州人権裁判所に提出したもの。ウクライナ側は、クリミア半島におけるロシア側のウクライナ軍人、治安機関職員、民間人の殺人、拷問、不適切な捜査、不法な拘束を提示している。