キーウの自転車愛好家が、市庁舎前で「横たわり抗議」

14日、キーウ(キエフ)市行政府庁舎前で、自転車愛好家の人々による「横たわり抗議」が行われている。この抗議は、キーウ市民ジアス・ムジェウさんが自転車用道路を走っていたところを自動車にはねられて死亡した事件を受けたもの。

ウクルインフォルムの記者が現場から伝えた。

抗議者たちは、持ってきた自分の自転車とともにアスファルト上に横たわり、自転車道で自動車にはねられた死亡した市民を象徴した抗議を行っている。

キーウ自転車愛好者連合のメディア・コーディネーターをつとめるマリーナ・ブルドシャさんは、抗議の趣旨として「集会の主な目的は、私たちの三つの要求に注意を向けることです。1つ目の要求は、(市内に)自転車インフラを作ること。具体的には、キーウ市議会が既に予算を確保している、7つの自転車道を公共調達にかけること。2つ目の要求は、キーウ市内の車両制限速度を時速50キロにまで下げること。これは昨年秋に80キロまで上げられています。3つ目の要求は、道路に安全確保のための、視線誘導標(デリネーター)を設置し、駐車スペースと公共交通機関の間を分離することです」と説明した。

ブルドシャさんは、「Die-in(ダイ・イン)」と呼ばれるこの横たわり抗議は、世界中に広まっているものだとし、「例えば、ベルリンでは、自転車に乗る人が交通事故で亡くなると、その事故現場で毎回、座り込みあるいは横たわりの抗議が行われています。私たちは、この抗議をキーウ市行政府庁舎前ですることに決めました。それは、ここの幹部がキーウの自転車インフラの設置如何を決めるからです」と指摘した。

また、ブルドシャさんは、本14日、交通問題委員会の会合が開催され、そこで2018年2月8日に採択されたキーウ市「自転車コンセプト」の履行状況が協議されると説明した。「キーウ市議会は、7つの自転車道設置プロジェクトに予算を割いたのですが、このうち一つも今日まで公共調達にかけられていません。ですから、私たちの要求は、この7つの自転車道設置の調達を開始することを含んでいます」と説明した。