プロジェクト「偏見なきメディア:言葉は意味を持つ」の総括記者会見

ウクルインフォルム通信にて、プロジェクト「偏見なきメディア:言葉は意味を持つ」の総括記者会見が行われ、性差や民族差による差別排除のための欧州スタンダードについての議論が行われた。

12日、ウクルインフォルムの記者が伝えた。

エミネ・ジャパロヴァ情報政策第一次官は、「今回結果が発表されたこのプロジェクトは、記者が差別的な記事名を付けた場合、記事の読者の見解を形成してしまうことの責任が生じる、ということに関わるものである。これは、情報的・啓蒙的プロジェクトであり、情報政策省が欧州評議会と女性人権保護リーグ『平等ハーモニー』のパートナー達と共同で実施したものである。私たちは、啓蒙活動を伝える努力をしており、それを困難ながらも、オープンで民主的な手段で進めている。これは、ロシア連邦で行われているような、批判的思考を欠如させる、命令的な方法や裏で記事の内容を決めるようなやり方とは異なるものである。私たちにとって重要なことは、子供や大人のメディア・リテラシーのレベルを高めることであり、同時に、記者に対して、どのようにスタンダードを維持して活動するかを伝えることである」と発言した。

また、同第一次官は、情報政策省は2週間にわたって、欧州スタンダードを伝えるために、ウクライナのミュージシャンの参加を得た宣伝動画を発表していくと述べ、「この動画の目的は、国民に、『欧州とは一人一人の行動から始まっていく』ということを伝えることにある」と強調した。

欧州評議会ウクライナ事務所のモーテン・エンバーグ代表は、今回のプロジェクト実現において、特に注意が向けられたのは、ジャーナリズムにおけるジェンダー問題と民族コミュニティに関する問題のマスメディア上での扱いであったと指摘した。

エンバーグ代表は、プロジェクト「偏見なきメディア:言葉は意味を持つ」は欧州評議会ウクライナ事務所の行なっている二つのプロジェクト「ウクライナの報道の自由」と「民族マイノリティー保護」の相乗作用によって生まれたものであることを指摘し、「このプロジェクトでは、ザポリッジャ、ウジホロド、リウネの3都市で地域セミナーを開き、ウクライナのメディアがどのように欧州スタンダードに近づいていくか、ということの実践的手引きを伝えた。このプロジェクトは、メディアを通じてジェンダー上のステレオタイプを打破し、ジェンダーの平等を実現する上で効果を持った。また、民族マイノリティーの権利もこのプロジェクトは扱っており、2018年初頭にロマ人に対する攻撃があったことを考えれば、これは特別に重要である」と発言した。