ウクライナ政権関係者、米タイム誌のゼレンシキー大統領特集記事につき「記者の主観的見解」

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は31日、米タイム誌に掲載されたサイモン・シュスター記者によるゼレンシキー宇大統領特集記事につき、同記者の主観的な見解だと指摘した。

ポドリャク氏がラジオ・スヴォボーダの番組「スヴォボーダ.朝」出演時に発言した

ポドリャク氏は、「それが記者個人の起きている出来事に関する主観的見解であることは忘れないでおこう。第二に、私は、(編集注:当該記事に)常に出てくる『匿名関係者』が何なのか全く理解できない。なぜなら、私が誰かと大統領府を代表して話す時には、私は必ず、私が話していると述べるからだ。(中略)ところどころの匿名の情報源というのは、何らかの情報にはアクセスのない人物だが、しかし、どこかで近くにいる者で、自らの重みを増したがっており、自分の見解を公理的知識として提示しているのだ」と指摘した

また同氏は、ウクライナ政権内の人々の間に何らかの怒りがあるとか、私たちがパートナーたちを裏切り者だと思っているとは思わないと発言した。

さらに同氏は、「話さなければいけない客観的なことはある。私たちはそれについてはもう何度も話してきた。(中略)そのため、ウクライナへの様々な装備品の供給速度を高めなければならないし、もっと努力しなけれならない。言うなれば、ウクライナがこの戦争の公正な完了のためのあらゆるリソースを得られるようにだ。そこには、私たちがそれをどうして緩慢に行っているのか、ということについて少し誤解がある」と発言した。

これに先立ち、10月30日、米タイム誌がウクライナ情勢とゼレンシキー大統領に関する特集記事を公開していた

記事を書いたのは、サイモン・シュスター記者。シュスター氏は、とりわけイスラエルにおける紛争の激化が生じてから、ゼレンシキー大統領が、ウクライナにおける戦争への国際社会の注目を失っていると記述していた。そして記事では、ゼレンシキー大統領の9月の米国訪問後の発言や、ゼレンシキー氏に近い複数の匿名人物の発言も掲載されている。

また記事では、「反転攻勢に責任のある」とされる閣僚1名と将軍1名が、「前線でのウクライナの緩慢な進展」を理由に解任されるかもしれないとの予想が書かれている。