ロシア政権幹部によるウクライナ崩壊に関する脅迫は同国の意図を示している=クレーバ外相

ロシア政権幹部が、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟した際にはウクライナが崩壊すると直接的に脅迫していることは、同国がウクライナに対して軍事的エスカレーションを行う真剣な意向を有していることを証明している。

12日、ドミトロー・クレーバ外相がICTV局出演時に発言した。

クレーバ外相は、ロシア政権幹部による、ウクライナのNATO加盟の際にはウクライナが崩壊するとの発言は、ロシアによる情報戦の新しい要素であると指摘した。

外相は、「それは間違いなく直接的な脅迫である。以前なら、このような発言をすうるのは、トークショーの『英雄』やプロパガンダ拡散者であった。しかし、現在、私たちはロシアの公的人物による直接的脅迫を耳にしている。もちろん、その発言に気付かないわけにはないかない。それは、ロシアの意図の真剣さを示す証拠である」と発言した。

ウクライナがNATO加盟の意図につき発言していることがロシア軍展開を煽っているのではないかとの質問に対して、クレーバ外相は、ウクライナが独立した欧州国家として存在していること自体がロシア連邦にとっては挑発となっているのだと指摘した。

外相は、「私が喚起したいのは、2014年、ロシアが違法にクリミアを占領し、ドンバスの違法占領を開始した時のことだ。ウクライナは当時、法に従い、非(軍事)ブロック化国家であったが、それが侵略国を止めることは全くなかった。つまり、口実を探す者は、間違いなくずっと口実を探し続けることだろうが、同時に私たちは、自らの安全保障と防衛能力の強化を模索しなければならないのだ」と発言した。

外相はまた、ウクライナは必ずNATOに加盟するとの確信を示しつつ、他方でその問題は今後数週間、数か月で解決するものではなく、同時にウクライナは今の段階でロシアの軍事侵略から身を守るという課題を抱えているのだと指摘した。

外相は、「NATO加盟に必要なのは、同盟国の満場一致の支持である。ロシア侵略との戦いに勝つためには、理想的な友人とパートナーがいるだけで十分である。そして、私たちには、そのような人々はすでにいる」と強調した。

これに先立ち、ロシア連邦のドミトリー・コザーク大統領府副長官が、ウクライナのNATO加盟計画が実現することはウクライナの崩壊をもたらす、と発言していた。