ウクライナ外務省、パブリック・ディプロマシー戦略を採択

ウクライナ外務省は、ウクライナとして初のパブリック・ディプロマシー(広報文化外交)戦略を採択した。

26日、ドミトロー・クレーバ外相がオンライン記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クレーバ外相は、「今週の省員会議にて、パブリック・ディプロマシー戦略が採択された。同戦略は、ウクライナ史上初めて採択された詳細な文書である。(中略)私たちは、今後5年間、これをもとに、国外でのウクライナの肯定的イメージの発展を進めていき、パートナーたちと話をしていく。ウクライナにて初めて、私たちは公式にパブリック・ディプロマシーの7つの方向性を形成し、定めている。7つの方向性とは、文化、専門、経済、食、デジタル、科学・教育、スポーツだ」と発言した。

外相はまた、戦略は、プロジェクト・マネージメント、革新、文化多様性への敬意、人を中心に据えること、責任という、5つの原則を定めており、これらの原則によりパブリック・ディプロマシーが機能していくと指摘した。

加えて外相は、今回のパブリック・ディプロマシー採択にて、根本的に変化することとして3つの点を挙げた。「唯一の文書により、初めてウクライナは、誰にいつどのようにウクライナが重要なメッセージを伝えていくのか、聴衆とコミュニケーション・チャンネルを体系化したのだ。私たちは初めて、世界におけるウクライナの評判を局地的ではなく、体系的かつ一体性を持って一貫して変化させていく。私たちは初めて、5年計画を施行する。戦略は、2021年から2025年にかけての明確かつ計算された目的と課題を据えるのだ」と説明した。

また外相は、同省はまた、外務省コミュニケーション戦略も採択したと伝えた。

同日、在日ウクライナ大使館は、パブリック・ディプロマシー戦略を示すインフォグラフィック(ウクライナ語)を掲載した。

同インフォグラフィックによると、文化外交、専門外交、経済外交、食の外交、デジタル外交、科学・教育外交、スポーツ外交の7つの方向性の実現によって、ウクライナのパブリック・ディプロマシーが進められていくとある。また、その目的は、(1)世界にウクライナのことをよりよく広めること、(2)世界で、ウクライナが、外国からの侵略を受ける中でEU・NATO完全加盟を目指す欧州の民主国家として受け止められるようにすること、(3)ウクライナが、自らの外政活動において、ウクライナに対して有害な言説に体系的かつ効果的に対抗できるようになること、だと書かれている。