クリミアの水不足が人道災害級になれば国際ミッション管理下でタンクでの水供給は可能=副首相

ウクライナがクリミア自治共和国に水を供給できるのは同地の脱占領後のみであり、人道災害が生じた際に国際人道ミッションのコントロール下で、民間人に対する飲用水を人道車列で運ぶことだけは検討することが可能である。

レズニコウ副首相兼一時的被占領地再統合問題相が公共放送へのインタビュー時に発言した

レズニコウ氏は、「議論の余地すらない。クリミアの脱占領なくして、水(供給)はない。国連や国際赤十字委員会の人道ミッションが入れ、人道災害があり、民間人が苦しんでいると言うのであれば、その時は、タンクの水で、人道ミッションのコントロール下で人道車列を送るであろう。軍事基地や軍事化したクリミアの生産施設に水を与える者などいない」と発言した。

同氏はまた、クリミアには「民間人用飲用水は十分にある」と発言した。

なお、2020年、クリミアでは干ばつによる水不足のため、ロシア占領政権は各地で計画断水を繰り返し実施している。ウクライナ政権は、これまで繰り返し、大陸側から被占領下クリミアへの水の供給は、脱占領後にのみ再開すると発表している。

クリミア占領前は、クリミア半島の水需要の最大85%が大陸側ウクライナから南クリミア水路を通じて供給されていた。この供給は、ロシアがクリミアを2014年に占領した後に停止されている。