「クリミア問題が終わっていると思っているのはクレムリンの住人だけ」=クレーバ外相

クリミア占領問題は、同地がウクライナに戻るまでは、全世界にとって未解決であり続ける。

13日、ドミトロー・クレーバ外相がオンライン記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クレーバ外相は、「ロシア大統領報道官が最近、クリミアについては誰も議論しない、その問題は終わった、とコメントしていたのをあなた方も聞いたかもしれない。私は、はっきり言うが、クリミア問題が『終わっている』のは、クレムリン住人の意識の中に限定された話である。プロパガンダの影響下にないロシア国民を含めて、それ以外の世界にとっては、クリミア問題は、クリミアがウクライナへ戻るまでオープン(未解決)なのだ。すなわち、クリミアが、2014年2月までのステータスに戻るまでである」と発言した。

外相は、ロシア占領政権がクリミアにて行うあらゆる犯罪と違法行為は、しかるべき形で文章化されて記録されているとし、「ロシアがその責任を負う日は来る」と指摘した。

また関連して、外相は、「ウクライナ防衛者の日」に定められている10月14日に、ロシア占領政権は、セヴァストーポリ市の徴兵所から、違法にロシア軍に徴兵された人々を黒海艦隊や南部軍管区へと移送することを予定していると伝えた。

その上で、外相は、「明確にしておきたいが、クリミアでの徴兵は戦争犯罪であり、国際人道法にて禁止されている行為である。この違法な徴兵は、すでに12回行われている。つまり、ロシア連邦は、占領下クリミアにて、自国軍への違法徴兵によりすでに12回の戦争犯罪を行なったということだ。これら全ては、ロシアの侵略の継続を示すものである」と発言した。

これに先立ち、ロシア連邦のドミトリー・ペスコフ大統領報道官が、ヴォロディーミル・ゼレンシキー・ウクライナ大統領がロシア連邦との平和条約で被占領下にドンバスとクリミアを取り戻すと発言したことに関して、「クリミア問題は存在しないし、ロシアとその他の国との関係において存在はし得ない」と述べ、優先的に解決すべきはドンバス問題だなどと述べていた。