「ベラルーシは新しい選挙をしなければならない」=米国務副長官

ビーガン米国務副長官は、ベラルーシは独立した監視員を参加させた上で、自由で公正な大統領選挙を実施しなければならないと発言した。

28日、ビーガン米国務副長官が欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会特別会合にて発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ビーガン氏は、「第一に、ベラルーシ人への暴力を速やかに止めて、不正義な形で拘束されている人々を全員解放しなければならない。第二に、ベラルーシの民が自決のための機会を得て、独立した監視の下で、真に自由で公正な選挙を通じて自らのリーダーを選出しなければならない」と発言した。

ビーガン氏は、8月9日のベラルーシの大統領選挙が捏造されたものであったことは全世界にとって明白であると発言した。

同氏は、「米国は、政府に対して自由で公正な選挙と人権保護に関するOSCEの原則と基準を遵守するよう要求するベラルーシ人の権利を強く支持している」と強調した。

同時に同氏は、米国はベラルーシの民をコントロールしたり、その運命を選択したりするようなことは望んでいないと述べた。

また同氏は、米国は、ベラルーシの選挙後の抗議者に対する暴力を断固として非難すると改めて述べ、選挙後に抗議者が約7000人拘束され、インターネットサービスをブロックする試みが続いていることを喚起した。

なお、ビーガン氏は、8月24〜27日、リトアニア、ロシア、ウクライナを訪問していた。リトアニア首都ヴィルニュスでは、ベラルーシの野党勢力のリーダーの一人であるスヴェトラナ・チハノフスカヤ(シヴャトラナ・ツィハノウスカヤ)氏と会談、モスクワではラヴロフ露外相と会談、ウクライナではクリヴィー・リフ市にてゼレンシキー大統領と会談した。

ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。

これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。

チハノフスカヤ氏は25日、欧州議会外務委員会臨時会合におけるスピーチの際に「ベラルーシ人の要求は、公正で自由な選挙」だと説明している。