ロシアによるベラルーシ情勢干渉は看過できない=ウクライナ外相

ウクライナ外務省は、ベラルーシ情勢に外国が干渉すること、とりわけロシア連邦が干渉することは看過できないと考えている。

28日、クレーバ外相が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

外相は、「外務省は、ベラルーシ情勢、同国に広がる深い政治的危機の解決に、外国が干渉することはどのようなものであれ看過できないと考えている。何より、ロシア連邦と、そのロシアが牽引的役割を担っている、集団安全保障条約(CSTO)による干渉である」と発言した。

同時に外相は、ウクライナは欧州安全保障協力機構(OSCE)の現在の議長国であるアルバニアと次期議長国のスウェーデンがベラルーシにて政府と野党の対話を調整するための仲介を行おうとしているイニシアティブを歓迎していると強調した。

外相は、「私たちは、国の広範な対話が現状脱出とベラルーシ情勢の安定化の唯一の道だと思っている」と発言した。

なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。

これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。

チハノフスカヤ氏は25日、欧州議会外務委員会臨時会合におけるスピーチの際に「ベラルーシ人の要求は、公正で自由な選挙」だと説明している。

人権保護センター「ヴャスナ」は、27日、ベラルーシ首都ミンスクの独立広場にて、治安機関により抗議者や記者が200名以上拘束されたと報告している。