対露制裁はミンスク諸合意完全履行と領土一体性回復まで維持すべき=EU上級代表

ジョゼップ・ボレル欧州連合(EU)上級代表は、ドミトロー・クレーバ外相に対して、EUのロシア連邦に対する制裁政策が不変であることを確認した。

21日、外務省広報室が、クレーバ外相とボレルEU上級代表の電話会談の結果を公表した

発表には、「EU外交の代表は、EUの対露制裁政策は変わっていないと明言した。ボレル上級代表は、対露制裁はロシアによるミンスク諸合意の完全履行とウクライナの領土一体性・主権の回復まで維持されねばならないと指摘した」と書かれている。

発表によれば、クレーバ外相は、ボレル上級代表に対してウクライナ東部のコンタクト・ラインにおける状況として、ドネツィク・ルハンシク両州のロシアが占領する地域からの攻撃が継続していることを詳細に報告した。

外相は、被拘束者交換問題における最近の進展を伝え、同時に、ミンスク・プロセスにおけるその他の協議は今のところ妥協に至っていないと指摘した。外相は、ウクライナの目的は引き続きドンバス地方の平和達成だと強調した。

外相は、クリミアとロシア領にて拘束されているウクライナ国民政治囚の状況にも注意を向けた。

両者はまた、ウクライナにおける重要改革の優先課題を協議した。

また、両者は、新型コロナウイルス感染が世界的に拡大する中で、偽情報の量が増えていることにつき、ウクライナとEUの協力を活発化させることで合意した。

その他、クレーバ外相は、EUによるウクライナへの1億9000万ユーロの支援パッケージにつき謝意を伝えた。

クレーバ外相がボレル上級代表のウクライナ訪問に招待したところ、ボレル氏は、外遊が認められるようになればすぐにウクライナを訪れる準備があるとし、最初の外遊はウクライナとすると強調した。

写真:CLAUDIO ÁLVAREZ