外務省、クリミア・タタール人禁固刑につき露を批判

ウクライナ外務省は、ロシアのモスクワ州ヴラシハ市の軍事控訴裁判所が、捏造されたテロの罪にて17年の禁固刑を言い渡されているクリミア・タタール系ウクライナ国民エンヴェル・セイトスマノフ氏の控訴要求を棄却したことにつき、ロシア連邦に対して抗議の意を表明した。

16日、外務省広報室がコメントを掲載した

外務省は、「ロシアに対して、ウクライナ国民エンヴェル・セイトスマノフ氏及びその他のロシア領と被占領下クリミアにて違法に拘束されているウクライナ国民を速やかに解放するよう要求する。それは、無実の人々に関する正義回復の文脈だけでなく、COVID-19の世界的拡大の中で、彼らの生存権を保障する文脈でも必要である」と主張した。

外務省はまた、国際社会に対して、侵略国であるロシア連邦に対して、同国にクリミアでの人権侵害を止めさせ、全てのウクライナ国民を解放させ、ウクライナの領土一体性を回復させるために、同国への圧力を強めるよう呼びかけた。

これに先立ち、2019年12月5日、ロシアのロストフ・ナ・ドヌー市の南部軍管区裁判所は、クリミアにて拘束されていたエンヴェル・セイトスマノフ氏に対して、厳格収容所での17年の禁固刑を言い渡した。

エンヴェル・セイトスマノフ氏は、2019年5月10日、セヴァストーポリ近くのバラクラウシキー地区ティロヴェ村にて、兄弟のエルネス・セイトスマノフ氏とともに拘束されている。尋問の後、エルネス氏は解放されたが、エンヴェル氏は逮捕された。その際かけられた容疑は、「ロシア国内法にてテロ組織と定義されている団体の活動への参加」であった。