ヴォルカー米国元ドンバス問題特別代表、今後のドンバス情勢の変化の可能性は小さいと指摘

米国務省にてドンバス問題を担当していたカート・ヴォルカー元特別代表は、ドンバスの占領はまだしばらく継続する可能性が大きいとの見方を示した。

ヴォルカー氏が、欧州プラウダ通信への特別代表辞任後初となるインタビューの際に発言した

同氏は、ロシア、特にプーチン露大統領は現在、ドンバスについての何らかの合意に達成するという案を支持していないだろうとし、「最もあり得るシナリオは、ドンバス占領の継続であり、プーチンが『そこに我々はいない』といい続け、問題を作り続け、ウクライナに圧力をかけ続けることであろう」と発言した。

同氏は、米国はロシアの意向を理解しようと多くの努力を注いだとし、その結果となる結論は「クレムリンは何も変える予定はない。そしてそれはドンバスに限った話ではない」というものだと述べた。

同氏は、「そして、私たちは、残念ながら、この状況を変える機会を失ってしまった。なぜなら、米国が弾劾手続きにより、プロセスから自ら退いてしまったからだ。残念ながら、それによりロシアに対する圧力が著しく低減してしまった」と発言した。

更に同氏は、ドイツとフランスのノルマンディ・フォーマットにおける行動がロシアに対して、戦術を行なう大きな余地を与えてしまっていると指摘した。

その上でヴォルカー氏は、「正にそれが故に、私たちは、ドンバスにおいてまだ長い間、変化を目にすることはないであろう」と述べた。