ゼレンシキー大統領、EUに対露制裁延長を呼びかけ

11日、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、欧州理事会のシャルル・ミシェル議長と電話会談を行い、9日にパリで開催されたノルマンディ4国(独仏宇露)首脳会談の結果を報告した他、欧州連合(EU)がロシア連邦に対して科している制裁の延長を呼びかけた。

大統領府広報室が電話会談の結果を公表した

発表には、今回の電話会談は、欧州理事会の会合の前日に行われたものだと指摘されており、同会合ではEU加盟国首脳が対露経済制裁の延長を議論することになっていると書かれている。

発表では、ゼレンシキー大統領が「私は、EU加盟国首脳がウクライナの主権・領土一体性を支持すること、またミンスク諸合意完全履行とウクライナの領土一体性回復まで、ロシア連邦への制裁圧力を継続することで団結を維持し続けることを期待している」と強調したと伝えられた。

また、大統領が、ミシェル議長に対して、3年ぶりにドンバス紛争解決の和平プロセスが再開されたとし、12月9日にパリにて開催されたノルマンディ首脳会談の主な結果を報告したとある。

加えて、大統領は、ウクライナはガス輸送問題にて理想的なパートナー国であり続けると明言し、EUに対してウクライナ・EU・ロシアによる3者ガス輸送契約協議でのサポートにつき感謝を伝えたとのこと。

ミシェル欧州理事会議長からは、欧州統合改革実施におけるウクライナの進展が歓迎され、EUは同プロセスにて今後も必要な支援をしていく準備があることが確認されたと書かれている。

また、発表には、第21回ウクライナ・EU首脳会談の合意の履行につき、今後の協力の方向性につき議論されたことが伝えられている。

ゼレンシキー大統領は、欧州理事長に対して、同職就任を祝福した他、ウクライナへの訪問に招待したとのこと。

なお、12月9日、パリにて、ノルマンディ4国(独仏宇露)の首脳会談が約3年ぶりに開催された。