4国外相、共同声明発出 露にアゾフ海への航行の自由保障を要請

ウクライナ、エストニア、リトアニア、スウェーデンの4国の外相は、ウクライナ情勢に関する共同声明を発出し、その中で、ロシア連邦に対し、国際法を尊重し、アゾフ海にあるウクライナの港への船舶のアクセスを保障するよう要請した。

26日、4国外相(プリスタイコ(ウクライナ)、レインサル(エストニア)、リンケヴィチュス(リトアニア)、リンデ(スウェーデン))の共同声明がウクライナ外務省ウェブサイトに掲載された

声明には、4外相が国際的に認められた国境内におけるウクライナの主権、領土一体性、統一、独立を支持することが不変であることを喚起している。

続けて、声明には、「私たちは、ロシアに対して、国際法とその基本原則を尊重し、原則に反する行為を止めるよう要請している。私たちは、2014年2月からロシア軍が侵略の形で行っている、ウクライナ主権・領土一体性への明白な侵害とロシアによるクリミア自治共和国とセヴァストーポリの私たちの認めることのない違法併合を断固として非難する。私たちは、制限措置を通じたものを含め、不承認政策へコミットし続ける」と書かれている。

加えて、4外相は、ロシアの侵略により生じているドンバス紛争につき、その解決に向けたウクライナの平和的努力を肯定的に評価すると指摘している。その他、外相たちは、ミンスク諸合意の完全履行を基本とした紛争の政治的解決の重要性を強調するとともに、ロシアに対して、本件での自らの責任を完全に果たすよう要請している。

4外相はまた、それぞれの国には安全保障問題を含め、自らの政策上の優先課題を決める権利があることを強調し、ウクライナの有権者は今年の最高会議選挙にて欧州大西洋統合への希求をおおむね支持することを示しており、同時に新政府に大型改革の実行への強力なマンデートを与えたことを指摘した。その上で、それら改革の成功は、欧州民主主義に統合し、欧州的価値を共有しているウクライナが繁栄する上で決定的な意味を持つと強調している。「私たちは、東方パートナーシップの枠組みを含めて、ウクライナの努力を支持する用意がある」と書かれている。

また、2018年にロシアが違法にだ捕したウクライナ海軍の艦船の最近の返還の文脈では、4外相は、ロシアに対して、自らの国際的義務を履行するよう呼びかけ、アゾフ海にあるウクライナの港への障害なきアクセスと航行の自由を保障するよう要請した。