オランダ、ツェマフ氏の地位を「証人」から「容疑者」に変更済 マレーシア航空機撃墜事件捜査

オランダは、7日の被拘束者交換でウクライナからロシアに引き渡されたヴォロディーミル・ツェマフ氏の地位を、現在マレーシア航空機MH17撃墜事件の「証人」ではなく「容疑者」とみなしている。

オランダ選出のカティ・ピリ欧州議会議員がDWへのインタビュー時に発言した。

ピリ議員は、国際共同捜査チーム(JIT)とオランダ検察は、ツェマフ氏を容疑者の一人としてみなす内容を含む公開書簡を各所に送付したと伝えた。

ピリ議員はこの公開書簡の筆者であり、また9月4日に40名の欧州議会議員の署名を得たものであるとのこと。この書簡は、ウクライナのゼレンシキー大統領に対してツェマフ氏のモスクワへの引き渡しを認めてはならないと呼びかける内容であったという。ピリ議員は、今回のウクライナによるツェマフ氏引渡しは、同国にとって自国民返還の引き換えにしては「高すぎる代償だった」と考えていると述べた。

これまでの報道にあるように、9月7日、ウクライナとロシアの間で、35名対35名のフォーマットで、被拘束者交換が行われた。ウクライナには、ロシアで違法に断罪されていた政治囚11名と、昨年11月にケルチ海峡沖で拘束されたウクライナ海軍軍人24名が帰還した。

ウクライナがロシアに引き渡した人物の中には、MH17撃墜事件の主要証人である、「DPR」の戦闘員、ヴォロディーミル・ツェマフ氏が含まれていた。

ツェマフ氏は、本年6月末、ウクライナの特殊機関が特殊作戦により被占領地から連行していた。