ＭＨ１７撃墜事件の国際捜査官、ツェマフ容疑者釈放の判決にコメント

国際共同捜査チーム（ＪＩＴ）でマレーシア航空機ＭＨ１７撃墜事件の捜査を行う捜査官たちは、５日、ウクライナの裁判所が武装集団「ＤＰＲ」の元「対空防衛部隊指揮官」であり、ＭＨ１７撃墜事件の証言者である、ヴォロディーミル・ツェマフ容疑者を釈放する判決を下したことにつき、同容疑者は「ウクライナに残って欲しい」と思っている。

同日、ブレフチェ・ヴァン・デ・モスデイク（Brechtjė van de Mosdeik）ＪＩＴ報道官が発言した。ラジオ・スヴォボーダが報じた。

報道官は、「私たちは、彼と話したかったのだが、今後、それは困難となる。彼と話すためにも、彼はウクライナに残って欲しい」と発言した。

同報道官は、ウクライナの裁判所の判決につき、「それはウクライナの決定であり、ウクライナの裁判所の判決である。そのため、私はコメントすることはできない」と発言した。

同時に、同報道官は、「それは、ＭＨ１７捜査が止まることは意味しない。捜査は続く。しかし、彼と話すことができなくなることは、私たちにとって残念なことである」と強調した。

記者が、ツェマフ氏が被占領下ドンバスから連行されて以降、ＪＩＴは彼に事情聴取をしようとしていたのかと質問したが、同報道官は、返答を拒否した。

これに先立ち、９月５日、キーウ（キエフ）控訴裁判所は、武装集団「ＤＰＲ」のスニージュネ市の元「対空防衛部隊指揮官」であり、ＭＨ１７撃墜事件の証言者である、ヴォロディーミル・ツェマフ容疑者の未決囚予防措置を、拘束から特別義務の下での釈放に変更する判決を下した。

報道各社は、ロシア政権がツェマフ容疑者を被拘束者交換のリストに加えることを要求していたと報じていた。