欧州評議会事務局長「欧州評議会はクリミアとドンバスの問題の担当ではない」

トルビョルン・ヤーグラン欧州評議会事務局長は、同評議会はクリミアやウクライナ東部などの紛争を担当しないと発言した。

4日、ヤーグラン事務局長がスイスのSRFへのインタビュー時に発言した

事務局長は、「私たちは、クリミア関連やウクライナ東部のような紛争は担当していない。これらは、欧州安全保障協力機構(OSCE)や国連安全保障理事会が担当すべきだ」と発言した。

この際、同事務局長は、欧州評議会はもちろんロシアによるクリミア併合やウクライナ東部への介入を非難していると発言した。

事務局長は、欧州評議会の特別な課題は全47加盟国の人々を保護することにあると強調し、「それはユニークな課題である。私たちが追加的な地政学的問題にも手をつけたら、その他の多くの機関と同じになってしまう。多くの人がそのことを理解したがらない」と発言した。

事務局長は、ロシア連邦を欧州評議会から排除したら破滅的な悪影響が生じるだろうとの確信を表明した。

なお、2014年、ロシアによるクリミア占領とドンバス侵略開始に対し、欧州評議会議員総会(PACE)は、ロシアPACE代表団から投票権を含む諸権限を剥奪する決定を下した。

2019年6月、PACEは、権限剥奪の際に課された義務をロシア代表団が履行していないにもかかわらず、無条件でロシア代表団のこれらの権限を回復した。

欧州評議会において、親露ロビーだとみなされている人物の中で、主要な人物の一人がヤーグラン欧州評議会事務局長である。

なお、9月18日には、マリア・ペイチノビッチ=ブリッチ欧州評議会新事務局長が就任する。