国連安保理、ウクライナの言語法を協議

16日、国連安保理にて、ウクライナの言語法に関する会合が開催された。

ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

同会合は、ロシア連邦代表団が、ウクライナにて「ウクライナ語の国家語としての機能保障法」の発効に合わせて招集をかけたもの。

ウクライナのイェリチェンコ国連常駐代表は、「数百年にわたりウクライナ語を迫害し、社会のあらゆる分野で強制的にウクライナ語をロシア語に取って変えてきた国には、私たちに何語で読み書きするかを語る権利などない」として、ロシアの本会合招集イニシアティブを批判した。

また、ウクライナ代表は、オーストラリア、アルゼンチン、スロバキアにはウクライナ語学校があるのに、300万人のウクライナ人が暮らすロシアには一つもウクライナ学校がないことを指摘した。

加えて同代表は、クリミアには2014年のロシアによる占領開始まで、7つのウクライナ語学校、15のクリミア・タタール語学校があったが、占領政権が全てのウクライナ語学校、半分のクリミア・タタール語学校を閉鎖したと発言した。

フランスのリヴィエル常駐代表は、今回の言語法は国際平和と安全保障への脅威では全くなく、ウクライナ人による、欧州と国際社会の義務に合わせようとした言語政策の選択に過ぎないと指摘した。

英国のアレン常駐副代表は、「ロシアがウクライナの独立を破綻させようとし続けている中、私はウクライナの言語政策についてコメントしたい。私たちは、ロシアの『言語法』とミンスク諸合意を結びつけようとする試みを排除する。私たちは、ロシアに対して、ミンスク諸合意の自らの義務を履行することで、国際平和と安全を維持するとの義務を履行するよう呼びかける」と発言した。

アレン英国副代表は、「私は、ロシア常駐代表が以下のことを説明しなかったことを、本当に驚いている。なぜロシアがウクライナ東部の分離主義者を武装しているのか?なぜロシアはミンスク諸合意を履行しないのか?どうして、ウクライナ海軍軍人24名を違法に拘束し続けているのか?なぜクリミア・タタール人への弾圧を続けているのか?」と質問した。

ロシアのネヴェズニャ常駐代表は、「クリミアでは、クリミアの3つの『国家語』での教育システムを知ることができる。ロシア語、ウクライナ語、クリミア・タタール語だ」と発言した。

ディカルロ国連政治問題担当事務次官は、ウクライナの言語法につき、同法採択プロセスにて、第一読会と第二読会の間で著しく修正が行われ、それにより大半の矛盾的規範が取り払われたが、それでもまだ同法は懸念を呼び起こす部分があると指摘した。同次官は、「新しい法律は、ウクライナ国内外に懸念を呼び起こした。ウクライナ政権は、同法が憲法、とりわけ国家語とマイノリティー言語に関する第10条と、国内法と国際法に合致すると説明してきた」と発言した。

同次官は、ウクライナの言語法の基本項目や、段階的に適用される項目の時期を説明した他、同法が民族マイノリティーの法律の採択を義務づけていることを喚起した。

加えて、同次官は、国連人権高等弁務官事務所が言語法作成時に行なった勧告を喚起した他、現在、ベニス委員会が同法を分析しており、7月21日以降に結論を発表することになっていることを伝えた。

また、同次官は、ゼレンシキー大統領が言語法を詳しく分析すると述べたことを歓迎した。

その上で、同次官は、「私たちは、そのことが、マイノリティーの権利を保護するための次の方策への道を開くことを期待している」と発言した。