ポロシェンコ前大統領、情報機関にゼレンシキー大統領に現実を伝えよと呼びかけ

欧州連帯党党首のポロシェンコ前大統領は、ゼレンシキー大統領が「ドンバス地方の傭兵のコントロールをロシアが失った」と発言したことにつき、「全く受け入れられない」と発言した。

7日、ポロシェンコ党首が自身のフェイスブック・アカウントに呼びかけ動画を掲載した。

ポロシェンコ党首は、「今日、私たちは、非常に危険なメッセージを耳にした。あたかも、ロシアが被占領地域に展開する軍のコントロールを止めたというのだ。これは、全くもって事実に反する。まるで、ウクライナ首脳陣が、占領の合法化のために、ロシアを被占領地に招待しているようではないか。これは全く受け入れられない」と発言した。

ポロシェンコ党首は、ウクライナの情報機関に対し、被占領地ドンバス地方の違法武装集団のあらゆるレベルの指揮系統ポストにロシア軍の将校が就いていることを、ウクライナの政権首脳陣に伝達するよう呼びかけた。

ポロシェンコ党首は、「ロシアは、小隊、中隊、大隊、旅団、ロシア連邦軍の構成に組み込まれている第1軍集団(編集注:ドネツィク)、第2軍集団(編集注:ルハンシク)のコントロールを完全に掌握している。過去24時間、ウクライナの英雄2名の死亡と6名の負傷者の責任は、ロシア連邦が負っているのだということを強調する。ロシアの指揮官が命令を出したのだ」と強調した。

ポロシェンコ党首は、ゼレンシキー大統領が就任演説で攻撃を止めるよう呼びかけていたが、ウクライナの軍人に対する、反撃での攻撃を止めよという意味ではないことを期待すると発言した。

これに先立ち、7日、大統領府ウェブサイトにて、ゼレンシキー大統領による、「榴弾砲の使用という、ミンスク諸合意の著しい違反が示すのは、少なくとも、傭兵に対する管理とコントロールが部分的に失われているということである。私たちは、ロシア側がこれら部隊へのコントロールを回復することを期待している」とのコメントが掲載された。

統一部隊作戦本部広報室は、6月7日の前線の情勢の激化を伝えている。発表によれば、ノヴォルハンシケの統一部隊に榴弾砲による砲撃が行われ、これによりウクライナの軍人2名が負傷、11名が負傷したことが伝えられている。