ゼレンシキー大統領、EU首脳陣との会談で露への圧力問題を提起すると発言

ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ブリュッセルでの国際パートナーとの協議時、ドンバス戦争で苦しむ子どもの問題とロシアへの圧力問題を提起するつもりだと発言した。

4日、ゼレンシキー大統領が自身のフェイスブック・アカウントに書き込んだ。

大統領は、「ブリュッセルに到着した。これからハイレベルの会合がいくつかある。しかし、頭には、5歳のキリロ君のことが離れない(編集注:3日に亡くなった5歳男児のこと)。そして、ウクライナ東部での、大人の銃弾で亡くなった何百人の子どもたちのこともだ。今日は、『罪のない幼児犠牲者の国際デー』であり(編集注:International Day of Innocent Children Victims of Aggression)、私は、欧州の友人たちに、このひどい数字を思い出してもらい、ロシアに対して戦争を停止するよう呼びかけるべく、この機会を利用する。人命、とりわけ子どもの命を守るためだ」と書き込んだ。

大統領はまた、国連ミッションのデータでは、2019年6月1日時点で、ドンバスで亡くなった子どもの数は147名、負傷したのは363名であると喚起した。

さらに大統領は、約20万人の子どもたちが国内避難民となっており、戦争被害者ステータスを得た子どもは約2万3000人であると強調した。加えて、大統領は、数万人の子どもは、この戦争で心理的、性的、物理的な暴力被害を受けたことを強調した。

その上で、ゼレンシキー大統領は、ロシアに対してウクライナ東部の戦争を止めるよう呼びかけるだけでは足りないとし、自身は欧州のリーダーたちと侵略国に対する更なる圧力について協議するつもりだと指摘した。大統領は、「そのため、私は、欧州のリーダーたちとの会話を、どのように一緒に侵略国に圧力をかけるか?どのように侵略国を平和に向かわせるか?という問題から始める。私たちが一緒になれば解決策は見つかると信じている。それがたとえ今日ではなくても、必ず解決を見つけよう。子どもたちのために、私たちは解決を見つけることが義務付けられている」と強調した。

なお、ゼレンシキー大統領は、6月4日、初の外遊先としてブリュッセルを訪問している。大統領は、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長、ユンケル欧州委員会委員長、トゥスク欧州理事会議長、ドゥダ・ポーランド大統領と党と会談することになっている。