露で拘束される政治囚クリーフ氏、ハンガーストライキの開始を発表

ロシア政権に20年の禁固刑が言い渡されているウクライナ人政治囚のスタニスラウ・クリーフ氏は、ハンガーストライキの開始を発表した。

24日、人権保護活動家のテチャーナ・シチュール氏が、自身のフェイスブックにて、クリーフ氏の母親の情報をもとに伝えた。

シチュール氏は、「本日、スタニスラウ・クリーフ氏の母親から電話があった。彼女は、クリーフ氏がハンガーストライキを宣言したことを伝えた。クリーフ氏が母親に電話でそう伝えたのだ。彼はこれ以上耐えられないのだという。牢獄の寒さ、吐き気をもよおすひどい食事、そして、人々に忘れられることが耐えられないのだ!」と書き込んだ。

シチュール氏は、クリーフ氏のハンガーストライキは、新大統領に対する支援を求める呼びかけであると指摘した。

なお、2016年5月26日、チェチェンの裁判所が、クリーフ氏に20年、ミコラ・カルピューク氏に22年半の懲役刑を言い渡している。ロシア側は、両者を1994~95年のグロズヌイでのロシア軍人殺害の容疑で断罪したが、その際、クリーフ氏とカルピューク氏が同時期にチェチェンに滞在していたことを示す証拠は一切提示されなかった。

現在、ロシアと被占領下クリミアでは、100名近いウクライナ国民が政治囚として拘束されている。その中には、ウクルインフォルムの記者であるロマン・スシチェンコ氏も含まれる。スシチェンコ氏は、あたかもスパイ行為を働いたなど断罪され、厳格収容所への12年間の懲役刑が言い渡されている。