欧州評議会がロシアを「許せば」、ウクライナは「ミンスク諸合意」を止めるかもしれない:宇外相

欧州評議会が、ロシアに対して課される義務の履行を同国へ要求することを止めれば、それはウクライナがミンスク諸合意履行を止めると発表する根拠となり得る。

13日、クリムキン外相が、ブリュッセルにおける記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が発言した。

クリムキン外相は、「昨日、多くの諸国の同僚が私に対して、欧州評議会をどうするつもりかと尋ねた。私は、彼らに対して以下のようにはっきりと言った。あなた方が、複数の国が行きたがっている方角へ行くのであれば(編集注:複数の国は、ロシアが義務を履行しなくても、欧州評議会には残るべきだと主張している)、私は、まず『ミンスク(諸合意)はない』と言い、次に、ミンスク諸合意を殺したのはロシアだけでなく、あなた方も同様に徐々にその合意を葬り去ったのだと述べるであろう、とである」と述べた。

また、同外相は、国際関係においては、象徴も非常に大切なのだと指摘した。

外相は、「現在のロシアが国籍を付与し始めた後、欧州評議会でロシアとの対面とみなされるような行動をとれば、私たちが行ってきたことの論理の全てが完全に破綻するのである。それは皆理解している。私たちの友好国・パートナー国には、その点についての理解がある」と説明した。

なお、5月16、17日、フィンランドのヘルシンキでは、欧州評議会閣僚委員会会合が開催される。欧州評議会は、2017年6月にロシアが欧州評議会予算への分担金の支払い義務をはじめ、複数義務を履行しなくなったことを受け、危機を迎えている。

この問題につき、フランスのマクロン大統領は、欧州評議会にロシアが残ることを支持する立場を表明している。欧州評議会の過半数の加盟国が同様の立場を示している。

クーレバ欧州評議会ウクライナ常駐代表は、ウクライナもまたロシアに欧州評議会に残って、ロシアの対ウクライナ侵略への対応として同評議会がロシアに科した決定を履行して欲しいと思っている、と答えている。同代表は、欧州評議会にロシアを残すことを目的に、全同国の全ての違反と侵略を許すことがあってはならないとも発言している。