ケルチ海峡の監視は、海、空、宇宙から行うべき=クリムキン外相

ウクライナは、ドイツとフランスとともに、ケルチ海峡通行の監視を、海、空、宇宙から実施する可能性を協議している。

クリムキン外相が、センサー・ネット通信へのインタビューで発言した。

外相は、「ベルリンにて、ドイツとフランスとともに、(編集注:ケルチ海峡通行の監視を行う)監視団のあり得るフォーマットに関する協議が行われた。私たちは、同監視団が恒常的で効果的であることを望んでいる。現在、私たちは、この監視を、海と空から、そして言うまでもなく、宇宙からも行う可能性を検討している。効果的な監視は、これら手段を組み合わせて始めて、可能となるのである」と発言した。

同外相は、黒海に友好国の海軍プレゼンスを高めることであると指摘した。同時に、外相は、黒海への外国籍艦船の入域は、モントルー条約との関係で、独特のニュアンスがあると指摘しつつ(編集注:1936年調印のモントルー条約は、ボスポラス海峡、マルマラ海、ダーダネルス海峡の通航制度を定めた条約。同条約により、これらのトルコ領の海峡等を通行する外国籍船舶には、規模や隻数に制限がかけられている)、同時に、ウクライナ側には本件を国際法内で実現するためのアイデアがあると発言し、「あらゆるオプションについて協議している。ロシアを脅かすことができることを期待している」と述べた。

また、ケルチ海峡をウクライナの艦船が再度通行を試みる可能性はあるかとの質問に対しては、クリムキン外相は、そのようなことは、友好国と完全な調整を行う必要があると自身の考えを述べた。

ケルチ海峡の監視は、昨年11月25日、ロシアがクリミアに接するケルチ海峡近海にて、ウクライナ海軍の艦船を砲撃し、だ捕し、乗船していた24名の海軍軍人と保安庁職員を拘束したことに関係して議論が行われている。なお、拘束された24名全員が、ジュネーブ条約にのっとり、自らを捕虜であると宣言している。