ロシアは、1年以上前から、アゾフ問題に関する偽情報を拡散していた:キング欧州委員

ケルチ海峡の事件が生じるより1年以上前から、ロシアのマスメディアは関連のフェイク(偽)ニュースを拡散していた。

ジュリアン・キング安全保障同盟担当欧州委員がブリュッセルで発言した。イギリスのガーディアン紙オンライン版が報じた。

キング欧州委員は、欧州委員会の偽情報分析を行う「East StratCom Team」がロシア発の複雑な偽情報ネットワークを発見したと指摘しつつ、「もしあなたが、本件(編集注:ケルチ海峡の事件)が突然現れたと考えているなら、それは間違いである。偽情報キャンペーンは、はるか前から開始されていた。1年以上前には、ロシアのマスメディアが、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)の艦隊を駐留のためにアゾフ海の海底を深くしている、というような情報を流し始めていたのである」と述べた。

同欧州委員は、2018年夏にはロシアのプロパガンダ機関が、ウクライナがアゾフ海にコレラ菌を撒き散らしたとする情報を拡散し、9月には「西側が組織した挑発行為」がアゾフ海沿岸で行われるなどと伝え始め、さらにはアメリカがあたかも1990年から「ウクライナ海軍とロシア海軍を黒海で衝突させることを計画していた」などという報道もあったと明らかにした。

これらを根拠にして、同欧州委員は、ソーシャルメディアやグーグル社のサービスをはじめとするメディア・プラットフォームにおいて、偽情報を拡散するフェイク・アカウントの摘発と削除が不可欠であると発言した。