EU声明:ロシアに対し、ウクライナの艦船と船員の解放を要求

モゲリーニ欧州連合(EU)上級代表は、EUを代表し、アゾフ海での情勢激化を非難し、ロシア連邦に対して、ウクライナの船舶と船員を無条件かつ遅滞なく解放するよう要求した。

28日付でモゲリーニEU上級代表名義の声明がEU理事会公式サイトに掲載された。

ウクルインフォルムは、同声明の全文を掲載する。

「EUは、ロシアがウクライナの船舶と船員を拘束し、彼らに発砲し、ウクライナの軍人数名が負傷することになった、過去数日のアゾフ海・ケルチ海峡地区における緊張の危険な増大に関連し、最大限の懸念を表明する。私たちは、ロシアが武力をこのように使用したことに落胆しており、特に地域の軍事化が進む中で本件が起きたことは受け入れられるものではない。

EUは、ロシアが国際法にのっとり、ケルチ海峡を通じてアゾフ海へ、また逆にアゾフ海からケルチ海峡を通じた通行を障害なく自由に行えるよう保障することを期待している。私たちは、みなに対して、速やかに情勢を沈静化すべく、最大限の抑制を呼びかける。この文脈にて、私たちはまた、ロシアに対して、拘束した船舶と船員と機器を追加的条件なく、遅滞なく開放することを強く呼びかける。

2014年のロシアによるクリミア半島の違法な併合は、国際的安全に対する直接的な挑戦であり続けており、全ての国家の統一と主権を守る国際秩序に深刻な悪影響を及ぼしている。私たちは、この国際法違反に対する非難を再確認する。ケルチ橋の建設は、ウクライナの主権と領土一体性に対する更なる侵害行為である。

EUは、ウクライナの国際的に認められた国境内での独立、主権、領土一体性への完全な支持を再確認する。EUは、ロシアによるクリミア半島の違法な併合を認めていないし、今後も認めることはない。EUは、情勢を注意深く追い続けるとともに、国際パートナー達と密接な連携を取りながら、適切な行動を取っていく。」