ポロシェンコ大統領、1+1局を偽情報拡散と名誉毀損で起訴へ

ポロシェンコ大統領は、テレビ「1+1局」を、嘘と偽情報拡散による名誉と尊厳を毀損したとして、裁判に訴えると発表した。

25日、ヘラシモウ「ブロック・ペトロ・ポロシェンコ党(BPP党)」会派長が発表した。ポロシェンコ大統領選候補特設サイトにて発言が掲載された。

ヘラシモウBPP党会派長は、「ペトロ・ポロシェンコは、大規模で体系的な嘘、大規模な偽情報拡散により、大統領選候補・現行大統領の名誉と尊厳を毀損しているとして、1+1局を起訴することを決めた」と発言した。

同会派長は、ポロシェンコ大統領は、過去5年間、いくつかの例外を除き、原則的にマスメディアを起訴することは控えてきたが、過去数か月の1+1局の情報政策はこれまでの事例と著しく異なっており、「状況への視点を変えざるを得ず、行動もこれまでと変える必要が生じている」と指摘した。

ヘラシモウ会派長は、1+1局の所有者である大富豪(オリガルヒ)のイーホル・コロモイシキー氏はメディアを使って「国家を罰そう」としており、同局を「汚い政治技術とポロシェンコ候補に対するネガティブな宣伝のための砲弾」に変えてしまっていると発言した。

とりわけ、同会派長は、コロモイシキー氏は、以前自身が所有していたプリヴァト銀行が国営化されたことを受けて、国家に復讐の感情を抱いて行動しているのであり、それによりポロシェンコ候補の勝利を妨害しようとしているのだと指摘した。

同会派長は、1+1局のフェイク・ニュースはロシアのマスメディアの技術を模倣したものだと指摘しつつ、「一人一人のジャーナリストが、コロモイシキー氏の汚い注文を実行しているわけではない。しかし、同局編集部トップの方針が、同局チーム全体に暗い影を落としている」と発言した。

なお、1+1局が3月23日放映された「ウクライナのセンセーション2019」という番組において、ポロシェンコ大統領が多くの汚職スキームを組織したかのように報じ、また自らの弟ミハイロ氏を殺人したとも述べられていた。

ポロシェンコ大統領は、これに対して、オリガルヒに属す国内最大のテレビの一つにおけるフェイク・ニュースは世界におけるウクライナのイメージを損なわせようとする試みだと発言していた。