ウクライナ国鉄の運営はウクライナが行い、ドイツ鉄道はサポートする=独鉄道

ドイツ鉄道は、速やかにウクライナ国鉄との協力をはじめ、アドバイスを通じて支援をしていく。

ドイツ鉄道のインフラ担当理事のロナルド・ポファラ氏がドイツのDW通信へのインタビュー時に発言した。ポファラ氏は、5日にキーウにてドイツ鉄道と国鉄ウクルザリズニツャ社の相互理解覚書に署名をした人物。

ポファラ氏は、「最初の段階は、コンサルティングである。(中略)もしコンサルティングがうまくいけば、その後はもしかしたら、私のマネージャー数名が、ウクルザリズニツャの管理プロセス上の運営をサポートしていくことになるかもしれない。つまり、ウクルザリズニツャ社の運営は、これまで同様ウクライナ人が行なっていくが、しかし私たちのマネージャーに支えられていくのだ」と発言した。

同氏は、コンサルティングがどれだけうまくいくかに応じて、今後の行動が適用されていくと指摘した。同時に、そこまでたどり着くかどうかは、コンサルティングの段階で接点が見つけられるかどうかにかかっているとも述べており、仮に両者が最初の段階で「共通の結果」に達成することができなければ、ウクライナ国鉄の運営の話をすることには意味がなくなると説明した。

同氏は、署名後の両鉄道間の協力ロードマップとなるのは、合意文書の作成となると指摘した。また、同氏は、ウクライナ側が望むのであれば、作業は速やかに始めるべきだと述べた。

ポフォラ氏は加えて、これまでの暫定評価から、ウクルザリズニツャ社は経済的観点での最適化の必要があることがわかっていると述べ、最適化を行なう余地はあるし、ウクルザリズニツャ社の改革を行なう政治的意思もあると指摘し、その点はオレクシー・ホンチャルーク首相が明言しており、首相は本件を大統領とも話していると説明した。同氏は、すなわち本プロジェクトは政治的サポートを得ていると述べた。

同氏は、ウクライナ国鉄は、2万2~3000キロメートルの鉄道網を持つ、欧州における最大の鉄道会社の一つであるとし、とりわけ、旅客輸送が基本となっている西欧の鉄道と異なり、ウクライナでは貨物輸送が大きな役割を担っていることを指摘した。

これに先立ち、1月22日、スイスのダボスにて、ウラディスラウ・クリクリー・インフラ相が、インフラ省とドイツ鉄道の間の輸送分野協力・ウクルザリズニツャ社発展に関する意向合意文に署名。その後、2月5日、キーウにて、国鉄ウクルザリズニツャ社とドイツ鉄道が相互理解覚書に署名していた。