ウクライナは露ガスプロム社から30億ドルの賠償金をガスで受け取る準備がある=ゼレンシキー大統領

ウクライナは、ストックホルム仲裁裁判所にてロシア国営ガスプロム社がウクライナ国営ナフトガス社に対して負った賠償金約30億米ドルにつき、ガス供給の形で受け取る可能性を検討している。

10日、ゼレンシキー大統領が、4首脳共同記者会見後に、ウクライナの記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ゼレンシキー大統領は、「(編集注:プーチン露大統領との会談時)私たちは、賠償金の裁判問題について議論した。私たちは、私たちが勝訴した30億ドル問題を基本的に取り除いた。私たちの立場はシンプルだ。私たちはそれをガスで受け取る準備がある。それは、私たちが受け入れる準備のある妥協である。そして、私たちに必要なものである」と発言した。

大統領はまた、プーチン氏との会談の多くの時間がウクライナ領を通るロシア産ガスの欧州への輸送問題に割かれたと伝え、今日の時点では本件は既に1年間の契約締結の話ではなくなっていると発言した。

大統領は、「私は、ウクライナにとって最大限野心的な条件、10年間の契約を主張した。一方が1年と主張し、私たちが10年と主張しているので、非常に困難である。私は、中間辺りで(決定が)見つかると思っている」と発言した。

大統領はまた、ガス輸送協議の問題は障害が取り除かれたと述べ、「私たちは、本件を(プーチン露大統領との会談時に)協議した。私は、本件の障害は取り除かれたと思う。そして、今後、可能性、フォーマット、量、価格、その他のガス輸送契約における詳細については、補佐官レベルで協議されていく」と発言した。

なお、12月9日、パリにて、3年ぶりのノルマンディ4国(独仏宇露)首脳会談が開催された。

写真:大統領府