「ロシアン・スタイルだ」:宇ナフトガス社、露側のガス協議に関する最後通牒にコメント

ロシア連邦のドミトリー・ペスコフ大統領報道官がロシア・ウクライナ間のガス輸送は、関連の国際裁判が止められない限り、合意することはないと発言したことに対し、ウクライナ・ナフトガス社は、「ロシアン・スタイルだ」とコメントした。

5日、ナフトガス社広報室がツイッター・アカウントにてコメントした

ツイートには、「というわけで、全部次のように要約できる。プーチンの報道官ペスコフ氏:『私たち(編集注:ナフトガス社側)が最終仲介決定による30億ドルの強制的回収を止めず、ストックホルム(仲裁裁判所)でのその他の要求を断念しない限り、輸送合意の協議はなしだ』。ロシアン・スタイルの商業交渉へようこそ(注:笑顔の絵文字)」と書かれている。

これに先立ち、ペスコフ露大統領報道官は、記者に対して、ロシア連邦とウクライナは「裁判訴訟が止まらない限り、ガスで合意はしない」と述べていた。同報道官は、「仲裁裁判継続、仲裁裁判所への何らかの訴訟の提出が、あらゆる合意の達成を実質的に不可能としている」と発言していた。

これに先立ち、10月30日、プーチン露大統領は、ブダペストにおいて、ロシアとウクライナは、ガス問題の対立において、相互の訴訟を止めなければならないとし、その際、露ガスプロム社は、ウクライナ側に、現在西欧側から逆流供給している価格よりはるかに安い価格でガスを供給する用意があると述べていた。

なお、ストックホルム仲裁裁判所は、露ガスプロム社のナフトガス・ウクライナ社に対する負債額を30億ドルまで増額する判決を下している。

また、ナフトガス社は、2019年11月2日、ストックホルム仲裁裁判所に対して、約120億ドルを巡る訴訟を提出している。このうち、20億ドルは輸送分未支払い、100億ドルはウクライナ領ガス輸送システム使用拒否の賠償としている。

ナフトガス社はこの新しい訴訟において、露ガスプロム社に対して、2018年3月から2019年12月までのガス輸送料金の見直しを要求している。