国営プリヴァト銀行、元所有者のコロモイシキー氏に対する米国での訴訟を説明

国営プリヴァト銀行は、米国デラウェア州衡平法裁判所にて、同銀行の元所有者である大富豪(オリガルヒ)のイーホル・コロモイシキー氏とヘンナジー・ボホリュボウ氏をはじめ、複数の個人・法人を相手に訴訟を起こした。訴訟の根拠となるのは、詐欺の兆候のある複数のスキームであるとのこと。

これに先立ち、同日、米国デラウェア州衡平法裁判所のウェブサイトにて同訴訟が登録されたことが伝えられたことが判明していた

プリヴァト銀行は、「米国裁判所への訴訟根拠は、プリヴァト銀行が元所有者にコントロールされていた期間、コロモイシキー氏とボホリュボウ氏がその他の人物とともに、同銀行の法人融資の資金を合法化・横領することで米国内の数億米ドル相当の株式獲得を目的に組織した、詐欺の兆候のある複数スキームである」と説明している。

この訴訟において、プリヴァト銀行は、同銀行に対して元所有者、複数関係者、米国に登録される複数企業による違法行為の結果として生じた数億ドル米ドル相当の損失を賠償するよう求めているとのこと。

なお、プリヴァト銀行は、2016年12月18日、ウクライナ政府が、中央銀行とプリヴァト銀行株主の提案にもとづき、国有化の決定を下している。プリヴァト銀行は、イーホル・コロモイシキー氏とヘンナジー・ボホリュボウ氏が所有していた銀行であり、当時、ウクライナ市場で最大の銀行であった。

この国有化に関連し、ウクライナ国内外の裁判所で、約240の訴訟が起こされている。