ロシアは2014年以降最大の軍をウクライナ国境沿いに集結=NATO事務総長

北大西洋条約機構(NATO)は、ロシアに対して、速やかにウクライナとの国境沿いの緊張を緩和し、部隊の集結を止めるよう呼びかけている。

13日、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長が、北大西洋理事会(NAC)臨時会合の結果を伝える記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ストルテンベルグ事務総長は、「過去数週間、ロシアは、ウクライナとの国境に何千もの戦闘能力のある部隊を移動した。これは、2014年にクリミアを併合して以来、最大のロシア軍集結である。ロシアの著しい軍部隊の集結は、正当化できるものではなく、説明もなく、深い懸念を覚えさせるものである。ロシアは、このウクライナとその周辺への軍の集結を止めなければならないし、挑発を止め、速やかに沈静化を行わなければならない」と強調した。

事務総長はまた、「私たちは、ロシアによる欧州安全保障協力機構(OSCE)の最近の会合を欠席するという決定を遺憾に思っている」と述べ、ロシアはそこで非常な軍の活発さに関係する懸念に答えるべきであったとし、またロシアは自らが負う国際義務を尊重すべきだと指摘した。

また事務総長は、過去数日、ウクライナ東部にてウクライナ軍人数名が亡くなっていることを喚起し、哀悼の意を表明した。

その他、ストルテンベルグ事務総長は、NATOによるウクライナの主権と領土一体性への支持は揺るがないとし、NATOはロシアに対して、ウクライナ東部の武装集団への支援を止め、ロシア軍をウクライナ領から撤退させなければならないと呼びかけ続けていると伝えた。NATOは現在の状況を非常に注意深くフォローしているとも発言した。

ストルテンベルグ事務総長は、「NATOは、ウクライナとともにある。同盟国は、ウクライナが自らの安全をより良く保障できるよう、同国に著しい実質的サポートを提供し続けている。ウクライナのNATOの高次機会パートナー(EOP)という新しい地位は、双方が長期的パートナーシップのメリットをどのように利用できるかを示すものである」と発言した。

事務総長は、そのような協力は、とりわけ軍部隊の訓練、NATO共同演習への参加などを通じてウクライナが自らの防衛能力を発展させる上で役に立つと説明した。そして、NATOは、訓練数の増加、ウクライナの港でのNATO艦船の行事増加によって、黒海地域における協力を高め続けると発言した。

また事務総長は、「私たちは、ウクライナをより堅固にし、欧州大西洋願望の方向で同国を前進させる、広範なウクライナの改革議題をサポートしている。同盟国は、(2008年の)ブカレスト首脳会談時に採択された決定を維持している。改革は、ウクライナをNATOに近付かせる。私たちは、成功するウクライナを見たいと思っているし、私たちは、その点であなた方を助けている」と強調した。