ゼレンシキー大統領、ドンバス停戦につき「私は何も保証できない」

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ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は6日、ウクライナ東部ドンバス地方を訪れた際、停戦体制の維持はウクライナのみにかかっているのではないと指摘した。

ゼレンシキー大統領がドネツィク州チャーシウ・ヤル市視察時の記者団とのやり取りの際に発言した。大統領府がやり取りの様子をフェイスブック・アカウントで中継した

ゼレンシキー大統領は、「人生ではあらゆることがあり得る。私たちは、その(停戦)体制が違反されないように闘っている。しかし、すべてはあり得るのだ。それが人生であり、あなた方皆それをわかっているだろう。それがもし、私たち側にのみかかっているのであれば、今頃停戦は原則的に守られ、私たちは次のステップに進み、戦争終結の次の段階に進めていたであろうことを、私は確信している」と強調した。

大統領は、停戦違反は複雑であるとし、なぜなら多くの問題があるからだと述べつつ、「私たちは、毎日私たちの軍人を失うことのないよう、その停戦体制を維持したい。私たちにとって、それが非常に重要なのだ」と強調した。

大統領は、ウクライナ側は戦争終結のためにあらゆる可能なことを行っているが、しかし自身は何も保証することはできないと発言した。

写真:大統領府広報室

その上で、大統領は、「ミンスク・フォーマットの会合、三者コンタクト・グループのビデオ会議形式の会合にて、私たちは、踏ん張っている」と発言した。

これに先立ち、7月27日0時から、ドンバス地方では、完全かつ包括的な停戦合意が発効している。しかし、停戦発効移行も、ウクライナ統一部隊により、毎日ロシア占領軍側からの停戦違反が報告されている他、OSCEウクライナ特別監視団(SMM)も停戦合意発効後最初の5日間で225件の停戦違反を確認したと報告している