ウクライナ、OSCE無人機が同国東部で撮影したロシアの電子戦システムの写真を紹介

ウィーンの欧州安全保障協力機構(OSCE)等の国際機関に常駐するウクライナ代表部は、OSCE特別監視団(SMM)が無人機で同国東部ドンバス地方の被占領地域で撮影したロシア発の最新電子戦システムの写真を紹介した。

3日、同代表部がツイッター上で写真を拡散した。

同代表部は、写真投稿の際に、「ロシアの最新兵器、自動ジャミング・システム『R330Zh ジーテリ』と電子戦システム『チラダ-2』が、OSCE/SMMにより、ドンバス地方のロシアが占領する地域のユージュナ・ロムヴァトカ近くで確認された」とコメントしている。

同代表部は、ウクルインフォルムの特派員に対して、同写真は、ウィーンのOSCEの各国代表部に配布されたSMM週報に掲載されていたものであると説明した

SMMは、3月19日に公開された日報の中で、3月16日、SMMの短距離無人機が「カマース-4310」に載せられた自動ジャミング・システム「R-330Zh ジーテリ」と、ジャミング・システム「チラダ-2」をユージュナ・ロムヴァトカ(ルハンシク市から西に60キロ地点)近くで確認したことを報告している。ただし、その際、日報には写真は掲載されておらず、文章だけとなっていた。

これ以前にも、SMMは、繰り返しロシアの電子戦システムの供給を報告している。2018年7月には、4つの異なる電子戦システム(レール3(Leer-3)RB-341V, 1L26クラスーハ2(Krasukha-2)、RB-109Aブイリーナ(Bylina)、対UAVシステム・レペレント1(Repellent-1))をチョルヌヒネ(ルハンシク市から北西64キロ地点)で確認したとの報告がある。

また、本年2月10日には、SMMは、ロシア軍のみに配備されている自動ジャミング・システム「トルン」の確認も報告している。

なお、「チラダ-2」をSMMが報告したのは、3月19日が初めてである。

ウクライナOSCE代表部は、ロシアに対して、なぜウクライナ領ドンバス地方にロシアの最新の電子戦システムがあるのかにつき、説明を求めている。