クリミアでウクライナの楽曲を公開していた女性が拘束される
ニュースサイト「クリミアの声」が報じた。
報道には、「内務省クリミア共和国過激主義対策センター職員は、クリミア住民のアリメ・ケリモヴァ氏を拘束した。女性は、ロシアのソーシャルメディア『VK』の自身のアカウントにて、『ナチズムの歌詞の歌でプレイリストを作成し、ウクライナ・ナショナリズムを喧伝し、ロシア軍の信頼を落としている』との容疑がかけられている」と書かれている。
ロシア占領当局は、同女性にカメラの前で「罪を認める」よう強要しているという。
ケリモヴァ氏に関する「調書」が作成され、「事件」は「判決」のために「裁判所」に提出されたという。同氏の居住地や拘束地は伝えられていない。
なお、クリミアでは、ロシアによるウクライナへの全面戦争侵略が始まってから、ウクライナの人気楽曲を視聴したり演奏したりすることにより、占領政権裁判所が有罪判決を言い渡す事例が複数確認されている。
2022年10月、クリミア占領政権「裁判所」は、ウクライナの人気楽曲「ああ、草原に赤いガマズミが(Ой у лузі червона калина)」の演奏により、「ミス・クリミア2022」の受賞者オリハ・ヴァリェイェヴァ氏とその友人に対して有罪判決を言い渡していた。
同年9月、バフチサライ市の結婚式でウクライナの愛国的な楽曲『ああ、草原に赤いガマズミが』を使用したことから、ロシア占領政権「裁判所」により6名の市民が行政処罰を受けている。
同年9月、クリミアのビロヒルシク専門学校の教師アンドリー・ビロゼロウ氏が、校内でウクライナの人気楽曲「バイラクタル」を再生したことを理由に解雇されている。
クリミアのアクショーノフ露占領政権「首長」は当時、最近クリミアにてウクライナの楽曲を流す結婚式について言及し、参加者たちは刑罰を受けるだろうと脅迫していた。
被占領下シンフェローポリにて、ウクライナのバンド「カールシュ・オーケストラ」の楽曲「ステファニヤ」が結婚式で流される動画もオンラインで公開されていた。