EU、ロシアにセンツォフ映画監督とスシチェンコ記者解放を再度呼びかけ
ウクルインフォルム
欧州連合(EU)は、ロシア政権に対して、ウクライナの映画監督とウクルインフォルムのロマン・スシチェンコ記者の解放を改めて呼びかけた。
4日、ウィーンにて、欧州安全保障協力機構(OSCE)常駐理事会会合の際、EUの声明が読み上げられた。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
EUの声明では、「私たちは、約70名のウクライナ人政治囚がクリミアやロシアにおいて違法に拘束されているという事実を認めつつ、今一度、ウクライナ映画監督のオレフ・センツォフ氏とウクライナの記者ロマン・スシチェンコ氏を解放せよというOSCE報道の自由担当代表によるロシアへの呼びかけに同調する」と強調された。今回の声明は、アルレム・デジルOSCE報道の自由担当代表の報告書に対して発表された。
さらにEUの同声明には、EUは、ロシアが違法に併合したクリミアとセヴァストーポリ、及び、ロシアがウクライナ東部で支援する武装集団が支配する地域における、表現の自由の状況につき深く懸念し続けていると強調されている。
これまで報じられたように、ウクルインフォルム通信のフランスの特派員であるロマン・スシチェンコ記者は、2016年9月30日、私的目的でモスクワを滞在していた際に国際ルールに違反する形でロシアの治安機関に拘束された。同年10月7日、スシチェンコ記者にスパイの罪が言い渡された。2018年6月4日、モスクワ市裁判所は、スシチェンコ記者に12年の厳格収容所への拘禁が言い渡された。
クリミア出身のウクライナ人映画監督であるオレフ・センツォフは、2015年8月以降ロシアで違法に断罪されており、併合されたクリミアでテロを計画したという偽の罪状により拘禁刑を受けている。センツォフ氏は、2018年5月14日から、ロシアに拘束される全てのウクライナ政治囚解放を求めて、145日間のハンガーストライキを実施していた。